交通事故慰謝料の
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新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。
妊娠後に交通事故に遭うと、お母さんに対しては入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料が支払われます。
事故のせいで流産や中絶をした場合、胎児に対する慰謝料は原則認められず、代わりにお母さんの慰謝料が増額されることになります。
この記事は、妊婦さんが交通事故に遭った場合の慰謝料相場やおなかの赤ちゃんに対する慰謝料の扱いについて解説したものです。
妊婦さんが慰謝料請求する際のポイントについてもわかるので、しっかり確認していきましょう。
妊婦さんが交通事故にあった場合、慰謝料に関して気になるのは「相場はいくらか」「お腹の赤ちゃんに対する慰謝料はもらえるのか」の2点でしょう。まずは、これらについてわかりやすく解説していきます。
妊婦さんに限らず、交通事故の被害者は被害に応じて入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料を請求できます。それぞれの相場は示談交渉で弁護士を立てた場合と立てなかった場合で大きく異なるので、どちらも見ていきましょう。
相場について
入通院慰謝料は、交通事故の治療期間に生じた精神的苦痛に対して支払われます。
1日でも通院すればもらえる慰謝料で、たとえば重傷で入院1ヶ月、通院5ヶ月、実通院日数が60日だったとすると、相場は以下の通りです。
相場 | |
---|---|
自賠責基準 | 64万5000 |
弁護士基準 | 141万円 |
入通院慰謝料の金額は入院や通院の日数・期間によって異なり、ここですべては載せられないので、以下の計算機を使ってみてください。
弁護士を立てた場合の慰謝料相場がわかります。
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後遺障害慰謝料は、交通事故で残った後遺症に対して「後遺障害等級」が認定されればもらえます。相場額は、以下の通りです。
等級 | 自賠責 | 弁護士 |
---|---|---|
1級・要介護 | 1650 | 2800 |
2級・要介護 | 1203 | 2370 |
1級 | 1150 | 2800 |
2級 | 998 | 2370 |
3級 | 861 | 1990 |
4級 | 737 | 1670 |
5級 | 618 | 1400 |
6級 | 512 | 1180 |
7級 | 419 | 1000 |
8級 | 331 | 830 |
9級 | 249 | 690 |
10級 | 190 | 550 |
11級 | 136 | 420 |
12級 | 94 | 290 |
13級 | 57 | 180 |
14級 | 32 | 110 |
単位:万円
たとえばむちうちでしびれや痛みが残った場合は、後遺障害12級または14級が認定される可能性があります。
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死亡慰謝料は、交通事故で死亡した被害者とその遺族に対して支払われます。金額は、被害者が生前家族内でどの立場にいたかによって決まりますが、妊婦さんの場合は以下の通りです。
被害者 | 自賠責 | 弁護士 |
---|---|---|
母親・配偶者 | 400 | 2,500 |
以下は該当する場合のみ | ||
+ 遺族1名 | 550 | – |
+ 遺族2名 | 650 | – |
+ 遺族3名以上 | 750 | – |
※慰謝料の単位:万円
※※遺族:被害者の配偶者、子、両親(認知した子、義父母などを含む)
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妊婦さんが交通事故にあった場合、慰謝料以外にも以下の損害賠償金を請求できます。
加害者側から慰謝料や損害賠償金の提示を受けた場合には、金額の妥当性だけではなく、請求できる費目がすべて含まれているかどうかも、確認してみてください。
交通事故によって流産してしまった場合、お腹の子どもに対する慰謝料は基本的に認められませんが、お母さんに対する入通院慰謝料が増額されます。
交通事故の損害賠償請求権は、すでに出生している人に認められるとされています。そのため、まだ生まれてきていない胎児には損害賠償を請求する権利はないと考えられるのです。
流産によってどのくらいお母さんの入通院慰謝料が増えるかについて、明確な決まりはありません。しかし、臨月に近ければ近いほど多くの金額が上乗せされる傾向にはあります。
流産に対する入通院慰謝料の裁判例
妊娠期間 | 入通院慰謝料 |
---|---|
2ヶ月 | 150万円 大阪地判平8.5.31 |
12週未満 | 200万円(母親の入通院慰謝料込み) 大阪地判平18.2.23 |
18週 | 350万円 大阪地判平13.9.21 |
出産予定日の4日前 | 800万円 高松高判平4.9.17 |
なお、死亡慰謝料であれば子供の父親も支払い対象となりますが、生まれる前の胎児が死亡した場合、父親にも慰謝料が支払われるかは五分五分です。
流産で父親に対して慰謝料が支払われた判例もあるので、紹介しておきます。
妊婦(母)が受傷したことにより妊娠36週の胎児が死亡したとして、母700万円、父300万円を認めた
事故日平9.12.1 東京地判平11.6.1 交民32・3・856
流産した場合の慰謝料額については判断が難しく、加害者側ともめる可能性が非常に高いです。十分な慰謝料額を得るためにも、弁護士を立てることをおすすめします。
中絶した場合も流産の場合と同様、基本的にはお腹の赤ちゃんに対する慰謝料はありませんが、お母さんの入通院慰謝料が増額されます。
中絶の慰謝料については、以下の点がポイントです。
実際に、中絶が慰謝料額に反映された裁判例を紹介します。
妊娠期間 | 入通院慰謝料 |
---|---|
2週 | 100万円(流産に対する入通院慰謝料の裁判例) 妊娠に気づかないままレントゲン検査や内服薬による治療を受けていたため、中絶が必要と判断された。 (大阪地裁平成4年(ワ)第8166号) |
1週前後 | 100万円 妊娠判明前に受けた検査や服用した薬、事故の衝撃、医師からの強い勧告などにより、中絶。 (東京地裁昭50(ワ)3388号) |
中絶をめぐっての慰謝料額も、流産の場合と同様非常にもめやすいので、弁護士を立てることが大切です。
出産自体は無事にできたものの、子どもに障害が残ってしまった場合は、その子ども自身に対する慰謝料を請求できます。
また、未熟児が生まれた場合も、交通事故との関連性が認められれば慰謝料請求が可能です。
この章のまとめ
妊婦さんが交通事故に遭い、胎児に影響が出たとしても、交通事故と流産・中絶との因果関係を証明しなければ慰謝料請求はできません。
ここからは、胎児に影響が出やすい怪我、流産や中絶と交通事故の因果関係を証明する方法について解説していきます。
交通事故による怪我の中でも特にお腹の子どもに影響が出やすいものを紹介していきます。
妊婦さん自身には何の自覚症状も出ない怪我もあるので、特に異常がないと思っていても、念のため外科や産婦人科の診察を受けるようにしましょう。
また、交通事故直後でも事故から時間が経ってからでも、激しい腹痛や大量出血があるときには救急車をお願いして、速やかに医師に診てもらってください。
上で紹介した怪我は確かに胎児に悪影響を及ぼす可能性がありますが、本当にその怪我が流産や中絶と関係しているのか、交通事故によって生じた怪我なのかを証明しなければ、慰謝料や損害賠償金は支払われません。
怪我と事故との因果関係を証明する主な方法は、以下の通りです。
怪我と事故との因果関係の証明は、弁護士を立てて行うことがおすすめです。弁護士であれば、過去の裁判や自身の弁護経験などをもとに効果的な証拠集めができます。
とくに文献や過去の判例へのアクセスは、被害者本人では難しいことが多いです。法的知識や経験が豊富で、多くの情報源も持っている弁護士にサポートしてもらうことをおすすめします。
この章のまとめ
ここからは、実際に妊婦さんが慰謝料請求する際の流れを解説していきます。
慰謝料請求に関する一般的な注意点や妊婦さんならではの注意点も紹介していくので、しっかり確認していきましょう。
交通事故後は、何も異常がないように思えても整形外科と産婦人科を受診してください。
事故直後は興奮状態にあり怪我に気づかなかったり、時間が経つほどに怪我が悪化してきたりすることもあります。
治療費は基本的に、加害者側の任意保険会社が病院に直接支払います。そのため、通院先を加害者側の任意保険会社に連絡しておきましょう。
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通院日数が少ないと、治療費打ち切りや慰謝料減額につながる可能性があります。最低でも月1回以上、できれば月10回以上の通院が望ましいです。
また、整骨院・接骨院への通院も慰謝料減額につながりかねないので、必ず病院の医師から許可を得たうえで通ってください。
妊婦さんの場合、お腹の赤ちゃんに対する悪影響を考慮し、次の治療や薬は避ける必要があります。
頸椎捻挫や打撲のような軽傷の治療であっても薬や治療方法に制限が生じるので、通常よりも治療が長引いたり、痛みを感じたりすることもあります。
整形外科で治療を受ける際には必ず妊婦であることを伝え、産婦人科にも相談しながら治療を受けると安心です。
治療の結果「症状固定」と診断されたら、後遺障害認定を受けます。これにより後遺障害等級が認定されれば、「後遺障害慰謝料」がもらえます。
完治を意味する「治癒」の診断を受けた場合は、後遺障害認定は必要ありません。
後遺障害認定の大まかな流れは、以下の通りです。
ただし、必要書類を審査機関に提出する際は、加害者側の自賠責保険または任意保険会社を経由しなければなりません。
どちらを選ぶかで違いが発生するので、簡単に解説しておきます。
加害者側の自賠責保険会社を経由することを、「被害者請求」と言います。
被害者請求の特徴は、以下の通りです。
加害者側の任意保険会社を経由することを、「事前認定」と言います。
事前認定の特徴は、以下の通りです。
事前認定と被害者請求では、基本的には被害者請求がおすすめです。
書類集めの手間はかかりますが、その分書類の質を高められ、適切な等級に認定される可能性が高まります。
しかし、事前認定にも被害者請求にもそれぞれメリットとデメリットがあるので、しっかり比較して適した方を選びましょう。
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また、後遺障害認定では医学的な知識だけではなく後遺障害認定そのものに関する知識も必要です。そんため、弁護士のサポートを透けることをおすすめします。
治療のあと治癒の診断を受けた場合、もしくは症状固定の診断を受けて後遺障害認定の結果が出た場合、次は示談交渉に入ります。
ただし妊婦さんの場合は体調が不安定になりがちなので、出産後に交渉を始めることが望ましいです。
示談交渉の細かい流れは以下の通りです。
示談書は基本的に相手方が用意してくれますが、署名・捺印の際にはよく内容を確認しておかないと、のちのちトラブルになる可能性があります。
少しでも気になる点があれば、署名・捺印をする前に弁護士に相談してください。
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示談交渉で大切なことは、弁護士を立てることです。
この記事の冒頭でも紹介しましたが、示談交渉で弁護士を立てた場合と立てなかった場合とでは、得られる慰謝料の相場額が大きく変わるからです。
重傷で入院1ヶ月、通院5ヶ月、実通院日数が60日の場合
弁護士 | 相場 |
---|---|
なし* | 64万5000 |
あり** | 141万円 |
*自賠責基準
**弁護士基準
これは、次の理由に基づきます。
弁護士を立てなかった場合、立てた場合の半分~3分の1程度の慰謝料額しか認められない傾向にあります。弁護士費用がかかることを考慮しても、弁護士を立てた方がより多い金額を獲得できるのです。
なお、アトム法律事務所ならどんな方でも自己負担金0円で相談・依頼が可能なので、ぜひ検討してみてください。相談のみのご利用も可能です。
交通事故の被害者が損害賠償請求を行う権利には、消滅時効があります。以下の時効を過ぎると慰謝料や損害賠償金を請求できなくなるので気を付けましょう。
傷害に関するもの | 事故翌日から5年 |
後遺障害に関するもの | 症状固定から5年 |
物損に関するもの | 事故翌日から3年 |
平均的な期間で示談交渉が進めば時効には間に合いますが、交渉中に行き詰った場合や後遺障害認定の審査に時間がかかった場合は注意が必要です。
時効の成立は阻止することもできるので、不安な場合は弁護士にお問い合わせください。
この章のまとめ
交通事故の慰謝料についてわからないこと、困ったことがある場合の相談窓口は、法律事務所です。
弁護士への相談は敷居が高い、費用がかかると思われがちですが、小さなお悩みでも相談可能ですし、弁護士費用は安く抑えることも可能です。
そこで、ここからは安心して弁護士に相談するための情報を紹介していきます。
弁護士へはまず法律相談を行い、さらに具体的なサポートが必要な場合は委任契約を結びます。
法律相談・委任契約によって期待できることは、以下の通りです。
法律相談では、慰謝料請求のみならず、交通事故全般について教えてもらったり、アドバイスをもらったりできます。たとえばアトム法律事務所には、以下のような質問が寄せられます。
相談は、身近な人が交通事故に遭ったという方から寄せられることも多いです。お気軽にご連絡ください。
交通事故に関する相談は、病院での初回診察以降であればいつでも可能です。
中でも以下の場合は専門家による迅速な対応が必要です。アトム法律事務所なら無料で相談ができるので、気兼ねなくご連絡ください。
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無料相談のあと委任契約を結ぶと、より具体的なサポートを受けられます。
上記のサポートを受けることによって、生じるメリットは次の通りです。
示談交渉では、加害者側の任意保険会社から高圧的な態度を取られたり、冷たい言葉をかけられたりする傾向にあります。
また、示談交渉が始まると、つわりや子育てで大変な時期、あるいは流産・中絶後で精神的苦痛が大きい時期に示談交渉のため繰り返し電話・FAXが来ます。
そうした状況下で、満足いくまで交渉ができなくて悔いが残る被害者、ストレスや時間的拘束に苦しむ被害者も多くいますが、示談交渉を弁護士に任せれば心配はいりません。
もちろん法律相談のみの利用も可能なので、まずは話を聞いてみて、委任契約についてはそれから検討してみると良いでしょう。
弁護士への相談・委任契約となると費用が心配されがちです。特に妊婦さんの場合、これから何かとお金がかかるので一層不安でしょう。
しかし、アトム法律事務所なら以下の料金体制により、どんな方でも相談・委任契約ともに自己負担金0円でできます。
弁特* | 料金体制 |
---|---|
あり | 弁特により被害者の任意保険会社が弁護士費用を負担してくれる。 よって、相談料・着手金・成功報酬などすべて実質無料**。 |
なし | 相談料・着手金が無料。 成功報酬は獲得示談金の11%+22万円(税込)。 成功報酬は示談金から支払うので、被害者自ら用意するお金は0円。 |
*弁特とは、弁護士費用特約のこと
**相談料10万円、その他弁護士費用300万円まで。ただし、この金額を超えることは少ない。
弁護士費用特約は、被害者が加入するオプションであり、特徴は以下の3点です。
弁護士費用特約が無くても、ご相談者様・ご依頼者様が自分のお財布から支払う費用は0円です。
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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了