交通事故慰謝料の
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更新日:
新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。
交通事故によって後遺障害が残ると、後遺障害慰謝料・後遺障害逸失利益を加害者側に請求できます。
後遺障害が残ったことによる不安や悔しさ、悲しみ、怒りは決してお金で解決できる問題ではありませんが、加害者にはせめてしっかりと十分な金額を支払ってほしいと思うのではないでしょうか。
しかし、慰謝料請求の際にポイントをおさえておかなければ、相場よりも低い金額しか獲得できない可能性があります。
そこでこの記事では、後遺障害慰謝料・後遺障害逸失利益の相場金額や請求の流れ、十分な金額を獲得するためのポイントについて解説しています。
弁護士費用の負担を減らして弁護士に相談・依頼する方法も紹介しているので、必要であればお気軽にご相談ください。
目次
まずは、後遺障害が残った場合に請求できる慰謝料・損害賠償金を紹介します。
これらはいずれも、交通事故で残った後遺症に対して、「後遺障害等級」が認定された場合に請求できるものです。後遺症が残っても後遺障害等級が認定されなければ請求できないので、注意してください。
交通事故で後遺障害が残った場合に請求できる慰謝料として、「後遺障害慰謝料」があります。
後遺障害慰謝料は、後遺障害が残ったことで今後も受け続ける精神的苦痛に対する補償のことで、具体的には以下のような精神的苦痛を補償します。
交通事故によって後遺障害が残った場合に請求できる損害賠償金には、「後遺障害逸失利益」もあります。
後遺障害逸失利益とは、後遺障害により転職を余儀なくされたり、退職せざるをえなくなったり、出世が難しくなったりしたことで得られなくなった、将来の収入に対する補償です。
逸失利益は、働いて収入を得ている会社員や自営業者、アルバイト、パートの方はもちろん、主婦や学生の方でも請求可能です。また、失業中の場合でも以下の条件に該当すれば、逸失利益が認められる可能性があります。
ただし、逸失利益は後遺障害慰謝料と同様、後遺障害等級が認定されなければ請求できません。
交通事故による後遺障害に対してはほかにも、次の損害賠償金が支払われることがあります。
それぞれがどういったものなのか、詳しい内訳を解説していきます。
交通事故の被害者は、ケガの治療費やリハビリ費用などを加害者側に請求できます。しかしこれは、基本的には症状固定までにかかった分しか請求できません。
交通事故によるケガについて、これ以上治療を続けても大幅な改善は見込めないと判断されること。
ただし、後遺障害が残り、将来にわたって治療やリハビリが必要だと判断されれば、症状固定後に発生した治療関係費も加害者側に請求できます。(関連記事:『交通事故の症状固定はタイミングが重要』)
治療関係費には治療費やリハビリ費用のほか、次のものも含まれます。
ただ、将来必要になる治療関係費は、ほかの慰謝料・損害賠償金と同様、示談成立後に一括で支払われます。
もちろんその時点では、将来必要になる治療関係費の正確な金額はわかりません。
そのため、今までにかかった治療関係費や今後必要になる治療・リハビリなどを考慮して、おおよその金額が支払われます。
後遺障害の症状や程度によっては、今後の生活の中で介護が必要になることもあります。この場合は、将来介護費としてその費用が請求可能です。
将来介護費として請求できる金額は、以下の通りです。
介護人 | 将来介護費 |
---|---|
職業介護人 | 実際にかかる費用 |
近親者 | 介護の内容・程度に応じて決まる |
ただし、将来介護費を請求できるのは、医師から介護の指示がある場合や、後遺障害の症状・程度から介護が必要であると認められた場合のみなので、注意しましょう。
ほかにも、訪問入浴を利用したり介護施設に入居したりする必要がある場合は、その費用も認められる可能性があります。
また、介護用ベッドやマットレスといった介護に必要な備品費用も、加害者側に請求可能です。
将来介護費も将来治療費と同様、請求時には正確な金額はわからないため、必要な介護の内容や要介護年数などをもとに、必要な金額を算出します。
なお、要介護年数は基本的に、症状固定年齢の平均余命年数とします。
ただし、遷延性意識障害の場合は、生存年数が平均余命以下であることが多いため、要介護年数は少ないと判断される傾向にあります。
後遺障害の種類や程度によっては、車いすや義足、人工関節、カツラなどが必要になることもあります。こうした費用ももちろん加害者側に請求できます。
また、耐用年数が限られており、将来的に買い替えが必要になるものについては、耐用年数から将来の買い替え回数を予想し、そこから必要な金額を算出して、加害者側に請求します。
後遺障害が残ると、家に手すりやスロープを設置したり、車に運転補助装置を取り付けたりすることがあります。この費用も、必要性が認められれば加害者側に請求できます。
続いて、後遺障害慰謝料の金額相場を見ていきましょう。
ただし、後遺障害慰謝料の相場を知るにあたっては、交通事故慰謝料の「3つの算定基準」を知っておく必要があります。
そのためまずは、3つの算定基準について解説していきます。
交通事故の慰謝料には、自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準という3つの算定基準があり、どの基準を用いるかで金額が大きく変わります。
自賠責基準 | 交通事故被害者に対して、最低限補償される金額を算定する基準。 |
任意保険基準 | 加害者側の任意保険会社が慰謝料額を算定するために用いる基準。 自賠責基準と同等か少し多い程度の金額。 |
弁護士基準 | 過去の裁判例に基づいた相場額を算定するために用いる基準。 任意保険基準の2~3倍の金額。 裁判基準とも呼ばれる。 |
示談交渉で加害者側の任意保険会社が提示してくる金額には2~3倍もの増額の余地があることが多いため、提示された金額を鵜呑みにするのではなく、増額を求めて交渉することが非常に重要です。(関連記事:『弁護士基準で慰謝料はいくら増額する?』)
では、後遺障害慰謝料の金額相場を見ていきましょう。
ただし、任意保険基準の金額は、各社が独自に定めており非公開です。自賠責基準の金額と同程度としてお考えください。
等級 | 自賠責* | 弁護士 |
---|---|---|
1級・要介護 | 1,650 (1,600) | 2,800 |
2級・要介護 | 1,203 (1,163) | 2,370 |
1級 | 1,150 (1,100) | 2,800 |
2級 | 998 (958) | 2,370 |
3級 | 861 (829) | 1,990 |
4級 | 737 (712) | 1,670 |
5級 | 618 (599) | 1,400 |
6級 | 512 (498) | 1,180 |
7級 | 419 (409) | 1,000 |
8級 | 331 (324) | 830 |
9級 | 249 (245) | 690 |
10級 | 190 (187) | 550 |
11級 | 136 (135) | 420 |
12級 | 94 (93) | 290 |
13級 | 57 (57) | 180 |
14級 | 32 (32) | 110 |
単位:万円
()は2020年3月31日以前の交通事故に対する金額
まだ後遺障害等級が認定されていない場合は、以下の表からご自身の後遺症が該当しそうな等級を確認してください。
後遺障害等級の認定を受ける方法については、この記事の中で解説します。
等級 | 症状の内容 |
---|---|
第1級 |
|
第2級 |
|
等級 | 症状の内容 |
---|---|
第1級 |
|
第2級 |
|
第3級 |
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第4級 |
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第5級 |
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第6級 |
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第7級 |
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第8級 |
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第9級 |
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第10級 |
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第11級 |
|
第12級 |
|
第13級 |
|
第14級 |
|
後遺障害慰謝料の金額は上記の通りですが、後遺障害等級が複数ある方、後遺障害等級表に自分の後遺症が記載されていない方は、なんだかすっきりしないのではないでしょうか。
そこでここからは、後遺障害等級が複数ある場合、後遺症が後遺障害等級表に載っていない場合について解説します。
上でも説明した通り、後遺障害慰謝料は後遺障害等級に応じて金額が決まります。
後遺障害等級が複数ある場合は、それらの等級を併合し、併合後の等級に応じた金額を後遺障害慰謝料とします。
等級を併合する方法は、次の通りです。
ここで実際に、後遺障害等級が複数あり併合された事例を紹介します。
原告は,自賠責保険の事前認定において,右股関節痛等について自賠法施行令別表第2の後遺障害等級第12級13号に,左母指痛等について同第14級9号に該当し,併合第12級との認定を受けた。
札幌地方裁判所平成27年(ワ)第1838号
後遺障害慰謝料や逸失利益は、原則として後遺障害等級が認定されていなければ請求できません。
しかし、上で紹介した後遺障害等級一覧表に載っていない後遺症でも、後遺障害慰謝料・逸失利益が支払われることがあります。
それは、「相当等級」に該当する場合です。
相当等級に該当する後遺症には、次のものがあります。
眼に関する後遺症
鼻に関する後遺症
耳に関する後遺症
口に関する後遺症
ご自身の後遺症が上記に該当する場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
続いて、逸失利益の計算方法について見ていきます。
逸失利益の場合、計算式の中に見慣れない用語が出てきます。それらについても詳しく解説していきますので、じっくり理解していきましょう。
複雑な計算式よりも金額相場を知りたいという場合は、計算方法の後に紹介する計算機をご利用ください。
逸失利益の金額は、次の計算方法で算出されます。
事故前年の年収×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に応じたライプニッツ係数
事故前年の年収の考え方、労働能力喪失率、労働能力喪失期間に応じたライプニッツ係数について、解説していきます。
年収は、サラリーマンの場合は事故前年の年収、自営業者は事故前年の確定申告所得額とします。
主婦や学生・子どもの場合は、以下の金額を年収とします。
主婦 | 賃金センサスの女性全年齢平均賃金を用いる。 令和元年であれば388万円。 |
大学生 | 賃金センサスの男女別大卒の全年齢平均賃金。 令和元年なら男性671万4600円、女性472万400円。 |
高校生以下* | 男性は男性労働者の全年齢平均賃金。令和元年なら560万9700円。 女性は賃金センサスの男女全年齢平均賃金。令和元年なら500万6900円。 |
*高校生以下でも、大学へ進学する蓋然性が高いと判断されれば、大学生と同じ金額を年収として採用できる。
失業中でも逸失利益が認められた場合は、前職の給与を参考に年収が算出されます。
事故当時すでに内定が出ていた場合は、内定先の給与を参考にすることもあります。
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労働能力喪失率とは、後遺障害によって、どの程度仕事に支障が出るかを割合で示したものです。これは、基本的には後遺障害等級ごとに決められています。
等級 | 労働能力喪失率 |
---|---|
1 | 100% |
2 | 100% |
3 | 100% |
4 | 92% |
5 | 79% |
6 | 67% |
7 | 56% |
8 | 45% |
9 | 35% |
10 | 27% |
11 | 20% |
12 | 14% |
13 | 9% |
14 | 5% |
しかし、上記の表にある労働能力喪失率は、あくまでも目安です。
中には実態に応じて、上記の表よりも労働能力喪失率が高くなったり低くなったりすることもあります。
上記表の割合以上に仕事に支障が出ているという場合や、加害者側の任意保険会社が上記表よりも低い労働能力喪失率を提示してきたという場合は、弁護士にご相談ください。
労働能力喪失期間
労働能力喪失期間とは、後遺障害による労働能力の喪失を被ったうえで働く期間のことを言います。
一般的には「症状固定時~67歳」までの期間を採用しますが、定年間近で67歳に近い場合は、「症状固定時~67歳までの年数」と「症状固定時の平均余命÷2」のうち短い方を採用します。
67歳を過ぎている場合の労働能力喪失期間は、「症状固定時の平均余命÷2」です。
ただし、むち打ち症などの神経症状で後遺障害等級が認定された場合は、労働能力喪失期間が限定されることが多いです。
後遺障害12級13号であれば5~10年、14級9号であれば5年以下とされることが一般的です。
ライプニッツ係数
ライプニッツ係数とは、逸失利益を預金・運用することで生じる利子を差し引くための数値です。これは、労働能力喪失期間に応じて決まります。
ライプニッツ係数をすべて紹介すると膨大な量になるため、厚生労働省が公表している表をご覧ください。
なお、18歳未満の場合はライプニッツ係数の算出方法が特殊です。紹介した厚生労働省の表には、18歳未満のライプニッツ係数も載っていますので、確認してください。
以下の計算機を使えば、簡単に逸失利益が計算できます。
計算式について理解するよりも、早く金額を知りたいという場合は、ぜひご利用ください。
後遺障害慰謝料や逸失利益は、場合によっては相場よりも増額されたり減額されたりすることがあります。
具体的なケースを解説していきます。
下記のような場合は、後遺障害慰謝料が増額される可能性があります。
では、ここで実際の事例を1つ紹介します。
脳挫傷後の後遺障害(1級1号)の中学生(女・固定時15歳)につき、(略)本人分2800万円、子の将来の成長への楽しみを奪われ将来に不安を抱きながら介護する生活を余儀なくされた父母各500万円、後遺傷害分合計3800万円を認めた
事故日平15.8.7 金沢地判平18.10.11 自保ジ1705・2
ただし、増額事由にあたる事情があったとしても、本当に後遺障害慰謝料を増額できるのか、どれくらい増額できるのかは示談交渉次第です。
増額可能性を高めるためには、弁護士を立てて示談交渉に臨む方ことをおすすめします。
下記のような場合は、後遺障害慰謝料や逸失利益をはじめとする慰謝料・損害賠償額が減らされる可能性があります。
それぞれ専門用語なので、具体的にどのようなケースが該当するのか解説していきます。
身体的素因減額とは、被害者がもともと持っていた疾患が、交通事故の被害拡大につながったとして慰謝料・損害賠償金を減額することです。
たとえば次のような場合は、身体的素因減額が適用される可能性があります。
上記のような場合、生じた損害額をすべて加害者に請求するのは公平とは言えません。そのため、慰謝料や損害賠償金が減額されるのです。
ここで、身体的素因減額が適用された事例を紹介します。
(略)原告B1に脊髄の圧迫による神経症状が発生したこと(略)重篤なものとなったことについては、原告B1に本件事故前から広範囲にわたる脊柱管狭窄(略)等の既往があったことが大きく影響しているものと認められるから(略)40%の素因減額をするのが相当である。
東京地方裁判所 平成26年(ワ)第30124号
ただし、首が長いなどの身体的特徴や、老化に伴う自然な疾患については、身体的素因減額は適用されません。
実際のところは、身体的素因として認めるかどうか微妙な場合も多く、示談交渉でもめる原因にもなりえます。
もし加害者側の任意保険会社から身体的素因があるといわれても、交渉の結果、減額が生じないこともあります。
身体的素因があるといわれてお困りの場合は、ぜひ弁護士にご相談ください。
心因的素因減額とは、被害者の性格や意志などが被害の拡大につながったとされる場合に、後遺障害慰謝料や逸失利益などの慰謝料・損害賠償金を減額することです。
心因的素因には、被害者の性格・自発的意欲の欠如・賠償神経症があります。
「過失割合」とは、交通事故が発生した責任が被害者と加害者それぞれにどれくらいあるかを割合で示したものです。
被害車両が停止しているときに追突されたなどの「もらい事故」であれば、被害者の過失割合は0です。しかしそれ以外の場合は、基本的に被害者にも過失割合が付きます。
被害者にも過失割合が付いた場合、その割合分、慰謝料や損害賠償金が減額されてしまうのです。これを、過失相殺といいます。
過失割合は、最終的な慰謝料・損害賠償額にも大きく影響するため、示談交渉でもめやすいポイントの1つです。
被害者側にも大きな過失が付きそうな場合や、加害者側の任意保険会社から納得のいかない過失割合を提示された場合には、弁護士に相談することをおすすめします。
ここまで、後遺障害慰謝料・逸失利益の金額を紹介してきました。
ここからは、後遺障害慰謝料の請求について解説していきます。請求の流れとポイントについておさえておくことは、十分な金額を獲得するために重要です。
症状固定~後遺障害慰謝料請求までの流れは、次のとおりです。
交通事故でケガをして症状固定の診断を受けたら、後遺障害等級認定の審査を受けなければなりません。
後遺障害等級認定の審査結果は後遺障害慰謝料・逸失利益の金額を大きく左右するため、非常に重要です。
審査を受けるためには、「事前認定」・「被害者請求」どちらかの方法で、審査機関である損害保険料率算出機構に申請する必要があります。
ここからは、事前認定と被害者請求について詳しく解説していきますので、それぞれのメリット・デメリットをよく理解し、適切な方を選びましょう。
事前認定とは、加害者側の任意保険会社を介して、後遺障害等級認定の審査を受ける方法です。
事前認定の流れは以下の通りです。
上記の流れからもわかる通り、後遺障害等級認定の審査は、基本的に提出書類のみを見て行われます。
審査時に面談が行われるのは、傷跡など外貌醜状の場合のみです。
事前認定のメリットとして、申請準備に手間がかからないことが挙げられます。
ほとんどの必要書類は加害者側の任意保険会社がそろえてくれるため、被害者は後遺障害診断書のみを用意すれば良いのです。
後遺障害や仕事・子育ての事情から、申請準備に時間を割けないという場合にはメリットが大きいでしょう。
事前認定のデメリットは、提出書類の種類・質にこだわれないということです。
事前認定をする場合、被害者は後遺障害診断書以外の書類には関与できません。その結果、次のような点で審査に不利になる可能性があります。
こうしたことから、事前認定では妥当な等級の認定が受けられない可能性が高まります。
レントゲン写真やMRI画像に異常が明確に写っており、後遺障害等級が確実に認定されると思われる場合以外は、リスクが高いと言えます。
続いて、被害者請求について解説していきます。
被害者請求とは、加害者側自賠責保険会社を介して、後遺障害等級認定の審査を受ける方法です。
被害者請求の流れは、次の通りです。
被害者請求でも、後遺障害等級認定の審査は原則として、提出書類のみを見て行われます。
被害者請求のメリットは、次の2点です。
被害者請求の場合は、提出書類全てを被害者自身が用意します。そのため、提出書類の記載内容に問題点や不足点はないかを確認し、訂正することができます。
また、より正確に後遺症の存在や症状の程度を証明するための、追加資料も添付できます。
そのため、事前認定に比べて妥当な等級に認定される可能性が高まるのです。
また、被害者請求の場合は後遺障害等級が認定されると、結果通知とほぼ同時に後遺障害慰謝料と逸失利益の一部が支払われます。一方事前認定では、原則として示談が成立しないと、これらのお金を受け取れません。
こうしたことから、被害者請求は以下のような方におすすめです。
被害者請求のデメリットは、申請準備に手間がかかることです。
被害者請求の場合は、以下の必要書類をすべて自分で集めなければなりません。
被害者請求の場合は、これらの書類を各所から集めなければなりません。中には取り寄せたあと、自分で記入しなければならないものもあります。
そのため、後遺障害の影響であまり動けない場合や、職場復帰・育児再開などで時間がない場合には厳しいでしょう。
しかし、ご安心ください。
弁護士に依頼すれば、これらの書類集めは弁護士に行ってもらえます。遠慮なくご依頼ください。
被害者請求についてさらに詳しくは、こちらの記事『交通事故で被害者請求はすべき?手続きの方法や必要書類』をあわせてご覧ください。
後遺障害等級認定では、結果に納得いかなかった場合には異議申し立てをして、再審査を受けることができます。
異議申し立てをする場合は、必要書類を用意して、加害者側の保険会社に提出します。
提出先保険会社は、初回で事前認定をしていた場合は加害者側の任意保険会社・加害者側自賠責保険会社のいずれか、初回で被害者請求をしていた場合は加害者側自賠責保険会社です。
必要書類は、次のとおりです。
異議申し立てをした結果、初回の審査よりも低い等級になることはありません。
ただし、異議申し立てをしたい場合は次の点についてよく検討し、本当に異議申し立てをする価値はあるのか考えてみましょう。
上記の点は、被害者自身では判断が難しいです。
弁護士なら、実際にさまざまな後遺症を持つ方の後遺障害等級認定サポートをした経験があるため、上記の点についても判断できます。
異議申し立てを検討する場合には、弁護士に相談することをおすすめします。
最後に、十分な金額の後遺障害慰謝料・逸失利益を獲得するための方法について解説していきます。
ここまで、後遺障害慰謝料・逸失利益や後遺障害等級認定について解説してきました。
後遺症が残った場合に十分な補償を受けるためには、次の2点が重要です。
この2点をクリアするためには、弁護士に協力を仰ぐことが大切です。
ここからは、後遺障害慰謝料について弁護士に相談するべき理由と、弁護士費用に関するお得な情報について紹介していきます。
上で紹介した2つのポイントをクリアするためには、弁護士に相談・依頼をすることが大切です。
その理由は次の2点です。
それぞれについて、詳しく解説します。
まず後遺障害等級認定についてです。
後遺障害等級認定で適切な等級を獲得するためには、被害者請求を選択して提出書類の内容を確認し、必要があれば修正すること、適切な追加資料を添付することが非常に大切です。
しかし被害者のみでそれをしようとすると、次のような問題点に直面します。
上記のような事情から、被害者自身で後遺障害等級認定の申請をする場合は、結局事前認定を選択してしまったり、被害者請求のメリットを生かしきれなかったりします。
しかし、弁護士の協力を仰げば、たくさんある必要書類を代わりにそろえてもらえますし、専門家の視点から、提出書類の内容や追加資料についてアドバイスをもらえるのです。
続いて、示談交渉についてです。
後遺障害慰謝料や逸失利益を含む示談金の金額は、示談交渉で決まります。
この時、加害者側の任意保険会社は相場よりも低額な後遺障害慰謝料・逸失利益を提示してくる傾向にあります。
そのため、示談交渉時に増額を求める必要がありますが、被害者自身では十分に増額させられない可能性が高いです。
被害者は交通事故の損害賠償金や法律に関して知識が浅く、主張に説得力がないと判断されてしまうからです。
だからこそ、後遺障害慰謝料・逸失利益を十分に増額させるためには、法律の専門家であり示談交渉のプロでもある弁護士を立てて、示談交渉を行うことが必要なのです。
弁護士に相談したくても、弁護士費用が不安で躊躇するという方も多いでしょう。
そこでここからは、弁護士費用の負担を軽減する2つの方法について解説していきます。
弁護士費用特約とは、被害者加入の任意保険に弁護士費用を負担してもらえる制度です。
任意保険にオプションとしてつけていれば、利用できます。
ご家族の任意保険についている弁護士費用特約でも、使える場合がありますし、弁護士費用特約を利用しても保険の等級が下がることはない点も安心です。(関連記事:『交通事故の弁護士費用相場・弁護士費用特約』)
法律事務所には、相談料・着手金が無料のところもあります。
この場合、支払う費用は成功報酬のみです。成功報酬は事案解決後に支払うものなので、獲得した慰謝料・損害賠償金から費用を捻出できます。そのため、自前で弁護士費用を用意できない方にとっても安心です。
アトム法律事務所では、弁護士費用特約を使って相談・依頼をしていただくことができます。
また、相談料・着手金は無料なので、弁護士費用特約が使えない方にも安心してご利用いただけます。
無料相談は電話・LINEで可能なので、忙しい方、対面相談に抵抗がある方でもお気軽にご連絡ください。
お待ちしております。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了