交通事故慰謝料の
無料相談はこちら
お気軽にご連絡ください
新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。
交通事故の怪我を治療するために通院すると慰謝料が発生しますが、いくらもらえるのかがよくわかっていない方は多いのではないでしょうか。
慰謝料の相場額や計算方法がわかっていないと、相場の金額が得られない恐れがあります。
また、相場の金額を得るために取るべき行動を知っておく必要があるのです。
本記事では、交通事故の怪我で2ヶ月通院した場合の慰謝料相場額や計算方法、被害者がとるべき行動について解説しています。
これから通院する、または、通院中という人は是非ご覧ください。
目次
交通事故で2ヶ月通院した場合の慰謝料の金額は下記の通りです。
重傷 | むちうちや軽傷 |
---|---|
52万円 | 36万円 |
むちうちとは、正式には頸椎捻挫や外部性頸部症候群と呼ばれる怪我をいいます。
軽傷とは、軽い打撲や挫傷のことです。
上記の慰謝料とは、交通事故によって生じた怪我を治療するために入院や通院を行わなくてはならない精神的苦痛を金銭に換算した入通院慰謝料の金額となっています。
入通院慰謝料の相場額は入院期間や通院期間に応じて異なり、具体的な金額は下記の通りです。
通院期間 | 相場額 |
---|---|
15日 | 重傷:14万円 軽傷:10万円 |
1ヶ月 | 重傷:28万円 軽傷:19万円 |
2ヶ月 | 重傷:52万円 軽傷:36万円 |
3ヶ月 | 重傷:73万円 軽傷:53万円 |
慰謝料の計算方法は請求の対象や請求方法により異なり、具体的には下記の3つとなります。
自賠責基準
自賠責保険会社が支払う慰謝料の金額を算出する際に利用する計算基準
任意保険基準
任意保険会社が支払うと提示する慰謝料の金額を算出する際に利用する任意保険会社独自の計算基準
裁判基準
裁判において裁判所が慰謝料額を計算する際に利用する計算基準
弁護士が依頼を受けて請求する際にも利用するため弁護士基準とも呼ばれる
裁判により得られる金額こそ本来得られる正当な金額のため、裁判基準により算出される金額が相場額となります。
一方、自賠責保険は交通事故被害者に最低限の補償を行うことを目的とした自動車保険のため、自賠責基準で算出される金額は相場額と比較して低額となるのです。
また、任意保険会社も保険金として自分自身が負担するお金を少しでも減らすために、任意保険基準で算出される金額は相場額より低くなるでしょう。
そのため、通常、加害者側の提示額は自賠責基準や任意保険基準から算出された金額になるので、相場額の慰謝料を得るには被害者側からの増額交渉が欠かせません。
裁判基準により算出される慰謝料相場額の計算について、重傷の場合は以下の計算表にもとづいて行われます。
むちうち症や軽傷にとどまる傷害の場合には、以下の計算表によります。
1ヶ月を30日として、端数が出た場合には日割りで計算を行って下さい。
計算表は、通称、赤い本と呼ばれている民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準の別表にも掲載されています。
通院期間が75日(2ヶ月と15日)という事案の計算例は下記の通りです。
重傷の場合
52万円:通院2ヶ月+(73万円:通院3ヶ月-52万円)×15/30=約63万円
軽傷の場合
36万円:通院2ヶ月+(53万円:通院3ヶ月-36万円)×15/30=約45万円
慰謝料相場額については、自動計算機を利用すれば簡単に知ることができます。
通院日数を入力してください。
もし通院前に入院していた場合には、入院日数も入力しましょう。
自賠責基準にもとづく慰謝料額は、下記の計算式により算出されます。
計算式は自動車損害賠償保障法に規定されているものです。
1日4300円×治療日数
治療日数:実際に治療を行った日数を2倍にした数字と、治療開始から治療終了までの期間の少ない方を採用する
※2020年3月31日以前に発生した交通事故の場合には1日4200円
事故日が2020年4月1日以降であり、治療を行った日数が40日、通院期間が60日(2ヶ月)という事案の計算例は下記の通りです。
治療日数40日×2=80日
治療期間60日(採用)
日額:4300円×60日=25万8000円
もっとも、自賠責保険により支払われる慰謝料には上限額が存在します。
具体的には、慰謝料と以下の項目を合計した金額が120万円になるまで請求可能となっているのです。
したがって、治療費等が高額となった場合には慰謝料が全額得られない恐れがあるのです。
任意保険基準は非公開のため正確な金額は不明ですが、おおよそ相場額と自賠責基準額の中間程度であることが想定されます。
基準 | 慰謝料額 |
---|---|
自賠責基準 | 25万8000円※ |
裁判基準(軽傷) | 36万円 |
裁判基準(重傷) | 52万円 |
※治療日数が少ないと、金額が下がる場合がある
通院2ヶ月の慰謝料について
通院によって生じる慰謝料相場額の計算は、通院治療の日数から計算するだけでは不十分なケースがあります。
適正額の慰謝料を請求するために知っておくべき事実や、通院中の行動について注意点を解説しているので、これから通院する、現在通院中の方は確認してください。
慰謝料の金額は、交通事故における個別の事情により増減することがあります。
加害者側は慰謝料増額の事情を適切に考慮せず、減額の事情を強調した金額を提案してくる可能性が高いでしょう。
そのため、被害者側で慰謝料が増減する事情を正確に考慮した金額を計算する必要があるのです。
過去の裁判例から、以下のような事情がある場合には慰謝料の金額が増額する可能性があります。
どのような事情が増額の根拠となるのかは不明確なため、増額事情の有無については専門家である弁護士に確認すべきでしょう。
被害者の過失行為が交通事故発生の原因である場合には、被害者の過失割合に応じて慰謝料額が減額となります。
過失割合に応じた減額は過失相殺と呼ばれ、当事者間の過失割合は一般的に示談交渉の際に決定されるでしょう。
事故状況から考えられる基本的な過失割合を算出し、過失割合が変動する事情を検討して具体的な過失割合を決める必要があります。
事故状況ごとの基本的な過失割合や、過失割合が変動する事情については、別冊判例タイムズ38号という書籍で確認可能です。
詳細な事故状況については、人身事故の場合に警察が作成する実況見分調書に記載されています。
交通事故における事情が過失割合にどの程度影響を及ぼすのかは、不明確な部分があるため、過失割合が妥当なものかどうか不安な方は弁護士に確認してみると良いでしょう。
過失割合について詳しく知りたい方は『交通事故の過失割合でなぜもめる?理由と対策・対処法を知れば安心!』の記事をご覧ください。
慰謝料の金額は通院期間に応じて決まりますが、通院方法を間違うと、慰謝料額を計算する際に通院期間が正確にカウントされない恐れがあります。
そのため、通院治療を行う際に気を付けるべき重要なポイントを説明するので、しっかりと確認してください。
交通事故により受傷した場合には、まずは整骨院や接骨院ではなく病院で診察を受けてください。
慰謝料額を計算する基礎となる通院期間としてカウントされるには、必要な治療をするための通院であったといえなければなりません。
そして、治療内容が必要性を有していることを判断できるのは専門家である医師たのめ、整骨院や接骨院では判断ができないのです。
そのため、整骨院や接骨院における治療は、治療により怪我が治癒したとしても、原則として必要な治療と判断されないので、通院しても通院期間としてカウントされません。
もっとも、医師が整骨院や接骨院での治療が必要と判断した場合にはリハビリも含めて通院期間としてカウントされるので、まずは病院で医師による診察を受けるべきでしょう。
通院は少なくとも月に10日は行ってください。
通院の頻度が少ないと、通院が必要ないにもかかわらず通院期間を延ばすために不要な通院をしていると判断される恐れがあります。
また、通院の頻度が少ないために必要以上に長期間通院することになったとして、通院期間の計算が実際に通院した期間ではなく、通院した日数を3~3.5倍にした期間とされる恐れがあるのです。
仮に、2ヶ月の通院期間中に10日しか通院していないために通院期間が10×3=30日(1ヶ月)であると判断されれば、慰謝料の金額は減額となるでしょう。
そのため、必要な通院と判断されるためにも月に10日は通院するよう心がけてください。
もっとも、医師が通院の頻度について指示を行ったのであれば、その指示に従いましょう。
加害者が任意保険に加入している場合には、加害者側の任意保険会社が治療費の立て替えを行ってくれることがあります。
しかし、治療期間が長期に渡ると治療中であっても、必要な治療期間が経過したという理由から、治療費の立て替えを打ち切ることがあるのです。
症状ごとにおける打ち切りの目安となる期間は以下の通りになります。
症状 | 期間 |
---|---|
打撲 | 1ヶ月 |
むちうち症 | 3ヶ月 |
骨折 | 6ヶ月 |
打ち切り後は、被害者自身が治療費の支払いを行うことなりますが、痛みが残っており、医師が治療する必要があると判断している場合には通院を継続してください。
治療のために必要な通院であったとの判断を行えるのは、専門知識を有している医師であり、保険会社ではありません。
そのため、医師が治療は不要と判断するまでの通院は通院期間としてカウントされるのであり、自己判断で通院をやめてしまうと通院期間が正確にカウントされず、慰謝料をもらい損ねるという結果になってしまいます。
怪我が診察時点で予定した期間で完治しない可能性があります。
基本的に、完治するまで治療を延長することになりますが、完治することなく後遺症が残る可能性もあるでしょう。
怪我が完治するまでにこれ以上は治療の効果が望めないという症状固定の状態になったと判断された場合には、後遺症が残ることになります。
後遺症が残った場合には、後遺症が後遺障害に該当するという認定を受けるための申請手続きを行って下さい。
後遺障害認定を受けることができれば、後遺障害により生じた精神的損害を後遺障害慰謝料として請求することが可能となります。
後遺障害慰謝料の金額は障害の程度に応じて認定される等級に応じて異なり、非常に高い金額となるので、適切な等級が認定されることが大切となるのです。
後遺障害等級認定申請の流れ、必要な書類、後遺障害慰謝料の支払基準などについては、『後遺障害認定の手続きはどうすればいい?具体的な申請方法と認定のポイント』の記事を確認してください。
むちうち症で後遺症が残った場合には、神経症状であるため後遺障害の発生を客観的に証明することが困難なことが多いでしょう。
むちうち症で後遺障害等級認定を受ける方法や問題点への対応については『むちうちで3ヶ月通院。慰謝料相場と計算方法、請求のポイントを徹底解説!』の記事を確認してください。
特に、事故直後のレントゲンやMRI画像が重要な証拠となることが多いでしょう。
適切な治療方法を知るためにも、交通事故後なるべく早期の段階で画像検査を受けて、後遺障害に該当するような異常がないかを確認してください。
相場の慰謝料を得るために
慰謝料とは交通事故により生じた精神的苦痛を金銭化したものなので、交通事故により生じた費用や不利益といった損害については、慰謝料とは別に請求することが可能です。
示談交渉においては慰謝料だけでなく、被害者が損害賠償請求権にもとづいて請求可能な内容を合計した金額を決めるので、慰謝料以外にどのような請求が可能であるのかを把握しておく必要があります。
交通事故で通院することになった被害者が請求可能な内訳は以下の通りです。
示談交渉では上記の慰謝料や損害を合計した損害賠償金額を示談金として支払うことが決まります。
示談成立後の取り消しは原則として認められていないため、項目漏れがないよう示談内容をしっかりと確認しましょう。
交通事故の怪我が原因で被害者が死亡した場合おける被害者本人や遺族が請求できるお金に関しては、『交通事故の慰謝料|死亡事故の慰謝料相場は?相続・分配はどうなる?』の記事をご覧ください。
治療のために必要であったと認められる範囲について請求が可能となります。
必要性や実際に発生した費用を判断する証拠として、診断書や診療報酬明細書をあらかじめ獲得しておきましょう。
通院するために必要となった公共交通機関の利用料金を請求することができます。
ただし、公共交通機関を利用して通院することが困難であることを明らかにした場合には、タクシー代を請求することが可能です。
下半身のマヒや骨折等の通院する際に付添が必要な症状が生じている場合に請求することが可能です。
付添の必要性については、医師に判断してもらって下さい。
付添費用は1日3300円が相場額となります。
怪我を治療するために仕事を休んだため収入が減少するという損害が生じた場合請求が可能です。
被害者の収入や実際に仕事を休んだ日数に応じて金額が決まります。
休業損害額の計算については『交通事故の休業損害|職業別の計算方法や請求方法、いつもらえるかを解説』の記事を確認してください。
後遺障害の症状により労働能力が低下したため、以前のように仕事ができず収入が減少したという損害を逸失利益として請求が可能です。
金額については、被害者の収入や後遺障害の程度などに応じて異なります。
逸失利益の計算については『後遺障害逸失利益|計算方法と適正に獲得するコツをわかりやすく紹介』の記事を確認してください。
交通事故によって発生した物的損害に関する費用も請求の対象となります。
具体例としては、以下のような費用です。
物的損害により請求できる内容については『物損事故では慰謝料請求できない?例外事例や物損事故の損害賠償金の内訳を詳しく解説』の記事で詳しく紹介されています。
慰謝料以外に請求できるものについて
交通事故において請求できる慰謝料や損害賠償金を最大限に得たいのであれば、弁護士に依頼するべきです。
法律知識を十分に有していない人が弁護士に依頼せずに納得のいく金額を得ることは困難といえるでしょう。
弁護士に依頼することで生じるメリットや、気になるデメリットである弁護士費用に関して紹介しているので、弁護士への依頼を検討している方は是非確認してください。
加害者の多くは任意保険に加入しているので、加害者が加入している任意保険会社の担当者が示談交渉の相手方となります。
担当者は示談金額を少しでも下げるという目的で示談交渉を行うため、相場額での示談という主張を簡単には受け入れてくれません。
特に、被害者に過失のないもらい事故では、被害者が加入している任意保険会社の示談交渉サービスの適用範囲外であるため、被害者自身で示談交渉が経験豊富な担当者と示談交渉を行うことになります。
担当者に押し切られてしまい、相場よりも低い金額で示談するという残念な結果による解決となる恐れが非常に高いのです。
弁護士に依頼して弁護士が代わりに示談交渉を行うと、相場より低い金額で示談となる恐れが下がります。
弁護士との示談交渉が決裂すると基本的に裁判となり、裁判では相場額を支払うという判決がなされる可能性が非常に高くなるでしょう。
そのため、担当者は示談を成立させるために相場に近い金額で示談することを了承する結果、示談金が増額します。
任意保険会社の中には、弁護士からの請求となった場合には示談金額を引き上げるよう設定しているところが多いようです。
したがって、相場の示談金を得たい場合には弁護士に依頼を行ってください。
特に、もらい事故になりやすい追突事故の被害者は弁護士に依頼すべきでしょう。
弁護士に依頼する際には、弁護士費用がいくらになるということが気になる方は多いでしょう。
特に、通院2ヶ月程度で請求できる金額はそこまで高額ではないことが多いため、弁護士に依頼すると費用倒れになってしまうという不安があるのではないでしょうか。
弁護士費用については、弁護士費用特約を利用できるかどうかを確認してください。
弁護士費用特約を利用すれば、基本的に弁護士に支払う費用について相談料は10万円まで、報酬は300万円まで保険会社が負担してくれます。
被害者本人の負担額が下がるため、弁護士に依頼すべきでしょう。
他方、弁護士費用特約が利用できない場合には、成功報酬のみを弁護士費用としている弁護士に依頼すべきです。
弁護士費用は主に2つあり、依頼の際に支払う着手金と、依頼が成功した際に支払う成功報酬があります。
弁護士費用が成功報酬のみであれば、加害者からの支払いがあってから弁護士費用を支払うことになるので、依頼の時点でお金の心配をする必要はないでしょう。
成功報酬の金額は基本的に支払いを得た金額の何割かということになるので、費用倒れの心配も少なくなります。
弁護士に相談する際に、弁護士費用の支払い方法をしっかりと確認したうえで依頼してください。
無料相談を行っている弁護士事務所への相談であれば、費用を気にせず確認が可能です。
弁護士に依頼するのであれば、交通事故事件の経験がある弁護士に依頼することをおすすめします。
過去の解決事例にもとづいて、最高額の示談金を得るために必要かつ適切な手続きを行ってくれるでしょう。
アトム法律事務所は交通事故事件の対応に力を入れているため、交通事故事件の経験豊富な弁護士に依頼することが可能です。
弁護士費用は基本的に成功報酬のみとしているので、手元にお金がない方でも安心して依頼することができます。
無料相談が可能なため、まず一度ご相談ください。
無料相談窓口への連絡は電話だけでなく、メールやLINEでも可能です。
24時間、全国対応を行っているので、いつでも気軽に連絡できます。
弁護士への依頼まとめ
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了