交通事故の被害者必見!慰謝料の相場と計算方法、適正額の請求で必要なこと

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新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

交通事故の慰謝料は、被害者が受け取れる損害賠償金の一部です。
慰謝料の金額は加害者側が計算して提示してくれますが、被害者側でも相場額を知っておかなければ、低い提示額に何の疑問も持たずに合意してしまうリスクがあります。

この記事では、交通事故の被害者が損をしないために知っておくべき情報を一通り解説しているので、チェックしていきましょう。

交通事故の慰謝料とはどんなもの?

まずは、慰謝料とは何なのか、どんな種類があって、どんな時に請求できるのかについて、解説していきます。

慰謝料は被害者の精神的苦痛に対する補償

慰謝料とは、交通事故の被害者が感じる「精神的苦痛」に対して支払われるものであり、損害賠償金に含まれる項目の1つです。

交通事故の損害賠償金の内訳は、以下の通りです。損害賠償金は示談交渉で金額が決まることがほとんどなので、多くの場合は示談金とも呼ばれます。

損害賠償金(示談金)の内訳

  • 慰謝料
  • 治療関係費
  • 通院交通費
  • 休業損害
  • 逸失利益
  • 葬祭費 など

この記事では慰謝料に焦点を当てて解説していきます。損害賠償金全体については『交通事故|示談金の計算方法を解説!自動計算機で即確認もできる』をご覧ください。

交通事故の慰謝料は3種類ある

交通事故の慰謝料は、3種類あります。入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料です。
それぞれのがどのような精神的苦痛に対して支払われるのか、どのような場合にできるのか、紹介していきます。

入通院慰謝料

入通院慰謝料は、被害者が治療中に感じる精神的苦痛に対して支払われるものです。治療中に感じる精神的苦痛とは、次のようなものを指します。

  • 治療や手術で痛い思いや怖い思いをした
  • 入院や通院のために時間的・精神的拘束が生じて不便を感じた

入通院慰謝料は、交通事故でケガをして1日でも通院をすれば請求が可能です。

後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料とは、交通事故で後遺障害が残ったことによる精神的苦痛に対して支払われるもので、後遺障害が残ると請求できます。
「後遺障害」とは「後遺障害等級」が認定された後遺症のことです。単に後遺症が残っただけでは請求できないので注意してください。

後遺障害等級認定を受ける方法については、『後遺障害認定の手続きはどうすればいい?具体的な申請方法と認定のポイント』の中で解説しています。

死亡慰謝料

死亡慰謝料は、交通事故により死亡した被害者と、その遺族の精神的苦痛に対して支払われるもので、死亡事故の場合に請求できます。

遺族とは、基本的には被害者の親(養父母含む)・配偶者・子(養子含む)のことです。ただし、兄弟姉妹や内縁のパートナーであっても、被害者との関係の深さや精神的苦痛の大きさが認められれば、死亡慰謝料を受け取れる可能性があります。

兄弟姉妹や内縁のバートナーに対する死亡慰謝料については、示談交渉でもめる可能性が高いです。一度弁護士に相談してみましょう。

物損に対する慰謝料は原則ない

交通事故の慰謝料はいずれも、人の死傷によって生じる精神的苦痛に対して支払われます。そのため、以下のような物が壊れたことによる精神的苦痛に対しては、原則として支払われません。

  • 一生懸命働いて購入した愛車が壊れて、多大なるショックを受けた
  • お気に入りの靴が壊れて怒りを覚えた
  • 大切にしていた時計が壊れて悲しい思いをした

ペットが受けた被害も物損に入るので、「ペットも事故で精神的苦痛を受けた」「ペットがケガをしたことで自分も精神的苦痛を受けた」という理由での慰謝料請求も原則としてできません。

ただし、一部例外はありますし、壊れた物の修理代やペットの治療費などは加害者側に請求が可能です。
詳しくは『物損事故では慰謝料請求できない?例外事例や物損事故の損害賠償金の内訳を詳しく解説』で解説しています。

被害者が慰謝料請求「される」ことはある?

被害者だけではなく加害者も事故で損害を受けた場合、加害者が被害者に対して慰謝料や治療費、車の修理費などを請求する場合もあります。

ただし、加害者側からの請求額については示談交渉や過失相殺による減額も期待できます。過失相殺についてはこの記事の中でも解説しますが、お困りの場合は弁護士にご相談ください。

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この章のまとめ

  • 慰謝料とは、被害者の精神的苦痛に対して支払わるもの
  • 入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料があり、原則として物損事故では請求できない
  • 加害者から慰謝料請求されることもある

慰謝料はいくら?計算機と計算方法

続いて、交通事故で被害者が請求できる慰謝料の金額について見ていきましょう。簡単に相場を確認できる慰謝料計算機を紹介したあと、具体的な計算方法を解説していきます。

慰謝料の相場を計算機で確認

交通事故の慰謝料は、こちらの計算機から相場を確認できます。
ただし、この計算機でわかるのは、3つある慰謝料相場のうち「弁護士基準」と呼ばれる金額です。
慰謝料の3つの相場についてはこのあと解説していきます。

主婦の場合、年収欄は「301~400」を選択してください。ただし、慰謝料のみの計算であれば収入関係なく計算できます。
計算機で表示される「後遺障害逸失利益」については、『後遺障害逸失利益|計算方法と適正に獲得するコツをわかりやすく紹介』をご覧ください。

慰謝料の相場は3種類ある

交通事故の慰謝料には、3つの相場があります。慰謝料には自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準の3つの算定基準があるからです。

自賠責基準交通事故の被害者が受け取れる、最低限の相場額。
自賠責保険会社が用いる計算方法。
任意保険基準示談交渉で加害者側の任意保険会社が提示してくる相場額。
弁護士基準*示談交渉で弁護士を立てた場合に得られる相場額。
過去の判例をもとに設定されているので、裁判基準とも呼ばれる。

*毎年、日弁連交通事故相談センター東京支部から発行される『民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準』(通称「赤い本」)に記載されている。

金額は、自賠責基準が最も低く、任意保険基準が自賠責基準より少し高い程度となっています。弁護士基準は3つの中で最も高額であり、任意保険基準の2倍~3倍程度です。
弁護士基準の金額を獲得するためには、示談交渉で弁護士を立てることが必要です。

ここからは、各慰謝料の計算方法を紹介していきます。ただし、任意保険基準は各保険会社が独自に定める内部基準であり、非公開なので割愛します。
任意保険基準の金額は自賠責基準の金額とほぼ同等なので、参考にしてみてください。

入通院慰謝料の計算方法

入通院慰謝料は、自賠責基準であれば計算式を使って、弁護士基準では表を使って算出します。

自賠責基準での計算方法

自賠責基準における入通院慰謝料の計算方法は、以下の通りです。

4300円×入通院日数
入通院日数は、次のうち少ない方を採用する

  • 入院日数+通院期間
  • 入院日数+(実通院日数×2)
    ※慰謝料の対象となる日数は、被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して決まります。

弁護士基準での計算方法

弁護士基準では、「入通院慰謝料算定表」を見て入通院慰謝料を計算していきます。
表には軽傷用と重傷用があるので、それぞれを紹介したあと、詳しい計算例を紹介していきます。

重傷用の表

骨折をはじめ、レントゲン写真やMRI画像に異常が写る場合に用いる

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

軽傷用の表

むちうちをはじめ、レントゲンやMRI画像に異常が写らない場合に用いる

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

では、むちうちで入院0日、通院期間2ヶ月20日を例に、弁護士基準で入通院慰謝料を計算してみます。

  1. 軽傷用の表で、入院0日、通院2ヶ月の金額を確認すると、36万円。
  2. 端数の20日分の金額を計算するために、「入院0日、通院3ヶ月」の金額から「入院0ヶ月、通院2ヶ月」の金額を引いて、日割り計算する。
    (53万円-36万円)÷30日×20日=約11万3000円
  3. 1と2を足すと、入通院慰謝料の金額がわかる。
    36万円+11万3000円=47万3000円

ただし、治療期間が大幅に長引く場合には、通院月数の代わりに「実通院日数×3」または「実通院日数×3.5」が採用されることもあるので、心配な場合は弁護士にご相談ください。

後遺障害慰謝料の計算方法

後遺障害慰謝料の金額は、後遺障害等級ごとに決められています。
弁護士基準と自賠責基準の金額は以下の通りです。

等級 自賠責弁護士
1級
要介護
1650万円2800万円
2級
要介護
1203万円2370万円
1級1150万円2800万円
2級998万円2370万円
3級861万円1990万円
4級737万円1670万円
5級618万円1400万円
6級512万円1180万円
7級419万円1000万円
8級331万円830万円
9級249万円690万円
10級190万円550万円
11級136万円420万円
12級94万円290万円
13級57万円180万円
14級32万円110万円

後遺障害等級が複数ある場合には、それらを併合した等級に該当する金額が得られます。等級を併合する方法については、『交通事故の後遺障害慰謝料・逸失利益の金額相場|十分な金額を獲得する方法も解説』をご覧ください。

死亡慰謝料の計算方法

死亡慰謝料の金額は、遺族の人数や被害者の家族内における立場によって決まります。

自賠責基準での計算方法

自賠責基準では、まず被害者本人に対する金額は400万円です。そのうえで、遺族に対しては人数や扶養者の有無に応じて次の金額が支払われます。

遺族扶養者なし扶養者あり
1人550万円750万円
2人650万円850万円
3人以上750万円950万円

弁護士基準での計算方法

弁護士基準での死亡慰謝料額は、被害者分と遺族分を合わせて以下の通りです。

被害者死亡慰謝料
一家の支柱2800万円
母親・配偶者2500万円
独身者・子供2000万円~2500万円

ただし上記は、被害者・配偶者・子2人の4人家族を想定した金額です。遺族が4人以上いる場合には、死亡慰謝料がより高額になる可能性があります。

この章のまとめ

  • 慰謝料には、自賠責基準・任意本基準・弁護士基準で計算される3つの相場額がある
  • 最も高額なのは弁護士基準で、任意保険基準の2倍~3倍程度高額

慰謝料が相場より増額される場合

交通事故で被害者が受け取れる慰謝料の相場と計算方法は、ここまで解説した通りです。しかし、実際にはさまざまな事情を考慮して、慰謝料が増額されることもあります。
ここでは、慰謝料増額の理由として代表的なものを見ていきましょう。

重要

ここで紹介するケースに該当しても、実際に慰謝料が増額されるか、どの程度増額されるかは交渉次第です。
被害者自身の交渉では微々たる増額しかしてもらえなかったり、一切増額してもらえなかったりする可能性が高いので、弁護士に話を聞いてみることをおすすめします。

加害者側に大きな問題がある場合

加害者に次のような問題がある場合、慰謝料が増額される可能性があります。

  • 加害者が故意に交通事故を起こした
  • 加害者に重過失があった
  • 加害者が挑発的な態度をとった
  • 加害者が不誠実な態度をとった

重過失とは、酒酔い運転・居眠り運転・薬物を使用しての運転・無免許運転・一般道での30㎞以上の速度違反のことです。

上記のような問題が加害者側にある場合は、悪質性の高さから慰謝料が増額される可能性があるのです。実際の判例を紹介します。

遷延性意識障害等(別表1の1級1号)の中学生(男・14歳)につき、加害者が事故前、飲酒するのをわかっていながら自動車を運転して宴会場に行って自制もせずに飲酒し、帰宅時には代行か家人を呼んで帰るように言われていたにもかかわらず運転したことから、傷害分500万円のほか、本人分3000万円、両親各400万円、後遺傷害分合計3800万円を認めた

事故日平16.1.21 仙台地判平21.11.17 交民42・6・1498

治療の苦痛が特に大きい場合

治療に際して特に大きな苦痛を感じたと認められる場合にも、慰謝料が増額される可能性があります。具体例として挙げられるのは、次のケースです。

  • 麻酔ができない状態で手術を行った
  • 治療の間、生死の間をさまよった
  • 合併症や感染症のリスクがあった
  • 繰り返し手術を行った

実際の判例は以下の通りです。

脛骨開放骨折による下肢機能障害(7級)及び下肢短縮(13級8号、併合6級)の会社員(男・固定時36歳)につき、(略)手術を受けたものの、左下肢の軟部組織の著しい欠損により感染の危険が高く、長期間にわたる入院を要したほか、骨癒合にも長期間を要する中で骨髄炎を発症し、再度入院加療を要したことなどから、傷害分360万円を認めた。

事故日平21.6.24 名古屋地裁平25.8.5 自保ジ1910・131

家族が精神疾患を患った場合

交通事故で被害者が死亡し、残された家族が精神疾患を患った場合、遺族に対する死亡慰謝料が増額される可能性があります。
実際の判例は以下の通りです。

女児(3歳)につき、まだ死の意味すら十分に理解しかねる幼少の身で突然の死を余儀なくされたこと、突然に幼子を失った父母や近親者らにおいてその死を受容しかね呻吟する有様が顕著であることから、本人分2200万円、父母各300万円、合計2800万円を認めた

事故日平17.7.31 大阪地判平20.3.13 交民41・2・310

その他の場合を一挙紹介

交通事故の慰謝料が増額されるケースは他にもたくさんあるので、紹介していきます。

  • 交通事故を理由に離婚・破談になった
  • 交通事故によるケガを理由に失職した
  • 交通事故によるケガを理由に内定が取り消されたり、留年したりした
  • 交通事故の衝撃や治療を理由に流産・中絶した
  • 交通事故の瞬間を、小さな子供が目撃した

具体的な判例をいくつか紹介します。

幼い子どもが事故を目撃してしまった事例

小学生(女・7歳)につき、加害者が疲労と飲酒の影響による仮睡状態であったことを考慮して、本人分2300万円、父母各250万円、[【事故時集団登校しており妹の死を目の当たりにした】]兄2人各150万円、合計3100万円を認めた

事故日平12.11.28 盛岡地二戸支判平17.3.22 判タ1216・236

交通事故により内定が取り消された事例

就職が内定していた修士課程後期在学生(男・事故時27歳)につき、事故により就職内定が取り消され症状固定まで就業できなかった場合に、就職予定日から症状固定まで2年6カ月余の間、就職内定先からの回答による給与推定額を基礎に、955万円余を認めた

名古屋地判平14.9.20 交民35・5・1225

交通事故を理由に流産した事例

妊婦(母)が受傷したことにより妊娠36週の胎児が死亡したとして、母700万円、父300万円を認めた

事故日平9.12.1 東京地判平11.6.1 交民32・3・856

他にも交通事故の慰謝料が増額されるケースはあるので、心当たりがある場合は弁護士に聞いてみてください。
交通事故により失職したり内定が取り消されたりした場合については、『交通事故の休業損害|職業別の計算方法や請求方法、いつもらえるかを解説』で詳しく紹介しています。

この章のまとめ

交渉次第ではあるが、次の3つの場合をはじめ、慰謝料が相場以上に増額されることがある。

  • 加害者側に大きな問題がある場合
  • 治療の苦痛が特に大きい場合
  • 家族が精神疾患を患った場合

慰謝料が相場より減額される場合

交通事故の慰謝料は、事情によって減額されることもあります。ここからは、慰謝料が減額される場合について確認していきましょう。
ただし、減額幅は交渉次第ですし、場合によっては減額を阻止できる可能性もあります。

被害者側に過失割合が付いた場合

過失割合とは、交通事故が起きた責任が加害者と被害者それぞれにどれくらいあるかを割合で示したものです。被害者側にも過失割合が付くと、その割合分、慰謝料や損害賠償金が減額されてしまいます。これを過失相殺といいます。

過失相殺の例

  • 被害者に認められた慰謝料・損害賠償金→500万円
  • 過失割合→加害者:被害者=8:2
  • 過失相殺→500万円から2割減額する=500万円×8割=400万円

過失割合は、追突事故のようなもらい事故を除けば被害者側にも付くことが多いです。そのため、過失相殺による慰謝料減額の可能性は十分にあります。

過失割合は、上記のように慰謝料・損害賠償金額にも大きく影響する重要な項目です。また、正確な過失割合の算定も難しいので、示談交渉でもめる可能性が高いです。

もめないための対策やもめた時の対処法については、『交通事故の過失割合でなぜもめる?理由と対策・対処法を知れば安心!』で確認してみてください。

素因減額が適用された場合

素因減額とは、被害者側が持つ素因が被害拡大に影響した場合に、その分慰謝料や損害賠償金額を減らすことを言います。
素因には「身体的素因」と「心因的素因」の2種類があるので、それぞれの概要と、実際にどのように減額がされるのかの例をみていきましょう。

身体的素因

身体的素因には、次のようなものがあります。

  • 交通事故によって捻挫したが、以前から同じ箇所を何度も捻挫しており、くせになっていた
  • 交通事故によって強い腰痛が生じたが、腰痛自体はもともとあった

上記のような場合には、慰謝料や損害賠償金が減額される可能性があります。

(略)原告B1に脊髄の圧迫による神経症状が発生したこと(略)重篤なものとなったことについては、原告B1に本件事故前から広範囲にわたる脊柱管狭窄(略)等の既往があったことが大きく影響しているものと認められるから(略)40%の素因減額をするのが相当である。

東京地方裁判所 平成26年(ワ)第30124号

身体的素因については、減額するべき素因かどうか判断しにくいものも多いです。加害者側から身体的素因減額を主張された場合には、一度弁護士に意見を聞くことをおすすめします。

心因的素因

心因的素因とは、被害者の性格や心理が原因で被害が拡大した場合に、慰謝料や損害賠償金を減額することです。
心因的素因には大きく分けて次の3つがあります。

  1. 被害者の性格
    例:人一倍痛みやしびれに敏感で、通常なら完治と判断する状態でも治療を継続した
  2. 自発的意欲の欠如
    例:被害者が治療に消極的で、病院にて医師から受けた指示に従わなかったために治療が長引いた
  3. 賠償神経症
    例:より多くの慰謝料・損害賠償金を得ようと思うあまり、実際以上に症状が思い込んでしまう

上記のようなケースに該当する場合は、心因的素因減額が適用される可能性があるので注意しましょう。

すでに保険金や給付金などを受け取っている場合

交通事故の被害者は、加害者側からの慰謝料・損害賠償金以外にもさまざまな保険金や給付金を受け取れます。
すでに受け取った保険金や給付金の中に、加害者からの慰謝料・損害賠償金と同じ意味合いを持つものがある場合、慰謝料・損害賠償金を満額受け取ると二重取りになってしまいます。

それを防ぐために、すでに受け取った保険金や給付金の金額は、加害者から支払われる慰謝料・損害賠償金額から差し引かれるのです。これが損益相殺です。
損益相殺される保険金・給付金には次のものがあります。

  • 労災保険からの給付金
  • 健康保険や厚生年金の給付金
  • 政府保障事業からの補償金
  • 被害者自身が加入する保険からの保険金

ただし、上記の各機関・保険会社から支払われる保険金・給付金でも、加害者からの慰謝料・損害賠償金とは目的が違うものもあります。その場合は損益相殺の対象にはならないので、よく確認してみてください。

この章のまとめ

交渉次第ではあるが、次の3つの場合をはじめ、慰謝料が相場よりも減額されることがある。

  • 被害者側に過失割合が付いた場合
  • 素因減額が適用された場合
  • すでに保険金や給付金などを受け取っている場合

交通事故の被害者に弁護士が必要と言われる4つの理由

ここまで、慰謝料の概要や金額、計算方法などについて解説してきましたが、実際の慰謝料請求では弁護士を立てることがおすすめです。
その理由を4つ紹介していくので、弁護士を立てるかどうか検討する際の参考にしてみてください。

(1)加害者側はプロを立ててくるから

交通事故の慰謝料額は、加害者側との示談交渉によって決まります。示談交渉の相手は基本的に、加害者本人ではなく加害者が加入する任意保険会社の担当者です。

任意保険会社の担当者は次の点から、非常に手ごわい相手であると言えます。

  • 仕事として日々示談交渉を行うプロである
  • 会社の業績、所属するチームや担当者個人の成績をかけて交渉してくる

任意保険会社の担当者は経験・知識・スキルが豊富なので、バックグラウンドの時点で被害者は不利と言わざるをえません。
被害者自身による交渉では主張をほぼ聞いてもらえず、納得のいかない結果になる可能性が非常に高いのです。

被害者は任意保険会社に示談交渉を頼めない?

交通事故の被害者でも、過失割合が何割か付けば加入している任意保険会社に示談交渉を代行してもらえます。
しかし、任意保険会社の担当者に示談交渉を依頼すると保険会社同士の交渉になるので、馴れ合いが生じてベストな結果にならない可能性があります。

そのため、被害者にとってベストな慰謝料額を獲得したいのであれば、法律事務所の弁護士に相談することがおすすめです。

(2)慰謝料の大幅増額が見込めるから

弁護士に示談交渉を依頼すると、被害者自身の交渉では叶わないような、大幅な慰謝料額がアップが期待できます。その理由は以下の通りです。

  • 弁護士なら、提示額の2倍~3倍も高い「弁護士基準」の金額を主張できる
  • 弁護士なら、なぜ慰謝料を増額させるべきか的確な根拠とともに主張できる
  • 弁護士なら、どの項目に増額の余地があるか判断できる
  • 専門知識と資格を持つ弁護士の主張なら、加害者側の任意保険会社も無下にはできない

実際に、示談交渉で弁護士を立てて示談金が増額した事例を3つ紹介します。いずれもアトム法律事務所の事例です。

(1)示談金が2.2倍増額した事例

傷病名外傷性くも膜下出血、腰椎圧迫骨折
後遺障害等級併合10級
交渉結果1257万円から2884万円に増額

外傷性くも膜下出血、腰椎圧迫骨折の増額事例

(2)示談金が4.3倍増額した事例

傷病名肺挫傷、頚椎捻挫、右骨盤部挫傷、両膝両下肢、擦過傷、肺挫傷
後遺障害等級12級7号
交渉結果254万円から1100万円に増額

右骨盤部挫傷、頚椎捻挫の増額事例

(3)示談金が4.5倍増額した事例

傷病名左手首骨折、左手中指及び人差し指骨折、胸骨骨折
後遺障害等級6級5号
交渉結果600万円から2758万円に増額

左手首骨折、胸骨骨折の増額事例

(3)被害者の精神的・肉体的負担を減らせるから

交通事故の被害者は、精神的にも肉体的にも疲れていることが多いです。その中で示談交渉を行うと、次の点から大きな負担がかかります。

  • 仕事や子育ての合間に電話が来たりFAXが送られてきたりするので、その都度対応しなければならない。
    ※示談交渉は、基本的には電話やFAXで行われる。
  • 加害者側の任意保険会社は交渉を有利に進めるため、被害者に対して高圧的な態度をとったり、心無い言葉をかけたりすることが多い。
  • 示談交渉前にも、後遺障害認定の申請手続きやさまざまな書類集めなどの準備が必要

精神的にも肉体的にも疲れている状況で示談交渉を行うと、冷静な判断ができなかったり、粘り強い交渉ができなかったりします。
より良い結果を得るためにも、被害者の心身のためにも、示談交渉は専門家である弁護士に任せることが重要です。

(4)慰謝料請求権には時効があるから

被害者が加害者に対して慰謝料や損害賠償金を請求する権利には、時効があります。

人身事故
(後遺障害なし)
事故の翌日から5年
人身事故
(後遺障害あり)
症状固定*の翌日から5年
死亡事故死亡の翌日から5年

*症状固定とは、後遺症が残ったと診断されること。後遺障害認定は、症状固定のあとに行われる。

通常は時効前に示談を成立させられますが、以下の場合は時効に間に合わない可能性もあります。

  • 交渉でもめてしまい、話がいつまでもまとまらない
  • 高次脳機能障害や遷延性意識障害などの重い後遺症が残り、後遺障害等級の認定結果が出るまでに何年もかかる

弁護士に相談していれば交渉がスムーズに進みやすくなりますし、時効が迫ってきた場合には時効の成立を阻止することも可能です。

この章のまとめ

プロである加害者側の任意保険会社と対等に交渉し、弁護士基準での金額を得るためには、弁護士が必要。

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監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

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