交通事故慰謝料の
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新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。
交通事故でどのような後遺障害が残れば5級と認めてもらえるのか、慰謝料をどの程度払ってもらえるのか調査してみました。
5級の後遺障害はどうやって判断されるんですか?
軽作業の労働以外は、就労が困難になる場合には、5級の後遺障害を認めてもらえる場合があるよ。
それで5級ですか。具体的に教えてください!
5級の後遺障害で特徴的なのは、軽い労務以外の労務に服することができないか否かという基準で後遺障害が判断されるということらしいです。
まず、神経系統と精神の障害の場合については、高次脳機能障害などが原因で、単純作業の繰り返しの労務であれば可能だけれど、新たな作業の学習が困難であったり、環境の変化に耐えられないという問題がある場合が5級に該当するようです。
<5級2号の後遺障害>
概要 |
神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの |
高次脳機能障害 |
単純繰り返し作業などに限定すれば、一般就労も可能。ただし新しい作業を学習できなかったり、環境が変わると作業を継続できなくなるなどの問題がある。このため一般人に比較して作業能力が著しく制限されており、就労の維持には、職場の理解と援助を欠かすことができないもの |
脊髄障害 |
●軽度の対麻痺が認められる
●一下肢の高度の単麻痺が認められる |
てんかん |
1か月に1回以上の発作があり、かつその発作が「意識障害の有無を問わず転倒する発作」または「意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す動作」であるもの |
それ以外の場合としては、呼吸器の障害、腸の障害、泌尿器の障害などにより、重い労務に服すことができなくなれば5級に該当することがあるそうです。
これらの場合には、以下の表にあるような細かな認定基準が決められていて、自賠責保険ではこの基準に従って5級の該当性が判断されているそうです。
<5級3号の後遺障害>
概要 |
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、 特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの |
|
認定基準 |
呼吸器の障害 | 動脈血の酸素圧力が50Torrを越え60Torr以下で、かつ動脈血の炭酸ガスの圧力が37~43Torrの限界値の範囲内の場合 |
小腸・大腸の障害 | 皮膚瘻で内容の全部・大部分が漏出し、パウチによる維持管理が困難 | |
人工肛門の増設(畜便袋の装着ができない場合) | ||
泌尿器の障害 | 尿路変更術を行い、パッド等の装着ができない場合 |
他にもまだ5級の後遺障害はあるんですか?
たとえば、一方の脚や腕の三大関節の全てが機能を果たさなくなった場合には5級と認めてもらえるんだ。
なるほど、関節の動きもとても重要なんですね!
先ほど教えてもらった労務制限を基準とする5級の後遺障害とは別に、眼・上肢・下肢の後遺障害のうち5級に該当するものを教えてもらいました。
5級に該当する障害は以下の表のとおりです。これらの場合には、通常の労務に従事するのが困難なので、軽作業以外の労務に服することができるかどうかの実質的な判断を抜きにして5級と認定されるようです。
(まとめ表)
概要 |
認定基準 |
|
眼の障害 |
1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの | 矯正後の視力を基準とする |
上肢の障害 |
1上肢を手関節以上で失ったもの |
- |
1上肢の用を全廃したもの | 肩、肘、腕の3大関節の全てが強直し、手指の全部の用を廃したもの | |
下肢の障害 |
1下肢を足関節以上で失ったもの |
- |
1下肢の用を全廃したもの | 股関節、ひざ関節、足関節の全てが強直したもの | |
両足の足指の全部を失ったもの | 中足指節関節から失ったもの(足指といえるものは全て) |
5級の後遺障害では、慰謝料はいくらもらえるんですか?
5級の後遺障害の場合、保険会社から提示される慰謝料額と相場には2倍も開きがあるんだよ。
2倍!?被害者がかわいそうです!
5級の後遺障害が残ったときの後遺障害慰謝料は1400万円が相場だそうです。
しかし、この金額は弁護士が保険会社と交渉して初めて払ってもらえる金額であって、被害者本人や家族がいくら請求しても、任意保険基準である700万円程度しか払ってもらえません。
逆に考えると、弁護士に相談して事件の交渉を依頼しさえすれば、後遺障害の慰謝料が約2倍にアップするということです。
5級の後遺障害が残る事故については、自力で交渉しようとせず、弁護士に交渉を委任したほうがよさそうですね。
これまでにアトム法律事務所が扱った事案における5級の解決実績については「5級の解決実績一覧」のページでご確認いただけます。
アトム法律事務所では、LINEを利用した相談であれば無料で弁護士に相談できることができます。後遺障害と認めてもらえるのか、慰謝料の相場、その他の損害額の見込みなど、何でも気軽に相談してみるといいですね。
(まとめ表)
5級の後遺障害慰謝料 |
|
自賠責基準 |
599万円 |
任意保険基準 |
700万円 |
弁護士基準 |
1400万円 |
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了