交通事故慰謝料の
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新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。
交通事故の被害者の後遺障害による逸失利益と、基礎収入はどういう関係にあるのでしょうか!?
基礎収入の計算方法を中心に調査してまとめてみました。
先生、基礎収入って逸失利益の計算でそんなに重要なんですか!?
後遺障害の逸失利益では、基礎収入がどれくらいかが問題になることが多いよ。きみの場合はどうなるかな?
先生が慰謝料調査員の報酬をはずんでくれれば基礎収入も上がりますよ!
交通事故の被害者に後遺障害が残ったとき、逸失利益の補償を受ける必要があります。逸失利益の計算方法は、以下の表のとおりとのことですが、その中に基礎収入という用語があります。
基礎収入とは、被害者に後遺障害がなければ、将来的に得られるはずであった年収を意味するといいます。逸失利益は、基礎収入がどれくらい認められるかにより大きく変わる可能性があるので、基礎収入について正確に理解しておくことは大切ですね。
(まとめ表)
逸失利益の計算式 |
(基礎収入)×(労働能力喪失率)×(労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数) |
基礎収入 |
被害者に後遺障害がなければ、将来的に得るはずであった年収 |
労働能力喪失率 |
後遺障害によって年収を低下させる割合 |
労働能力喪失期間 |
後遺障害によって年収が低下する期間 |
ライプニッツ係数 |
逸失利益を一括で受け取るにあたって、現在価値に修正するための係数 |
事故のときにたまたま失業してたりすると基礎収入はどうなるんですか?
基礎収入は、実際に収入を得ていない専業主婦や失業者にも認められることがあるんだ。この辺は、一般の人には理解しづらい部分だね。
わたしは主婦の気持ちが理解できます!
被害者の逸失利益を計算するための、基礎収入の計算方法は、被害者の立場によって変わるみたいです。
被害者が有職者の場合には、原則として事故前年度の給与収入または事業所得を基準とします。専業主婦の場合には、現実の収入はないものの、家事労働に経済的価値があるとみて、女性労働者の平均賃金により計算するようです。
一方、失業者の場合には、既に労働の能力や意欲をなくしていて、今後再就職する可能性がない場合には、逸失利益は認められないそうです。しかし、就労の蓋然性がある場合には、失業前の収入を基準とするらしいです。
いずれにしても、基礎収入は逸失利益の金額を決める上で重要ですが、計算方法が場合分けされていて、被害者本人だけでは判断しづらいので、弁護士に相談するのがお勧めです。
(まとめ表)
基礎収入の計算方法 |
||
有職者 |
原則 |
事故前年度の給与収入または事業所得 |
例外 |
前年度収入が平均賃金以下で、今後平均賃金以上の収入が得られる蓋然性があれば、賃金センサスによる。 | |
主婦 |
女性労働者の平均賃金(賃金センサス) |
|
失業者 |
原則 |
能力・意欲と就労の蓋然性があることを条件に、失業前の収入を参考に認める。 |
例外 |
失業前の収入が平均賃金以下で、今後平均賃金以上の収入が得られる蓋然性があれば、賃金センサスによる。 |
給料が上がりきっていない若者の場合、基礎収入はどうやって計算するんですか!?
被害者が今後昇給する可能性がある場合が、一番悩ましいんだ。実際には、仕方ないから平均賃金を利用することが多いんだけどね。
事故がなければ社長になって億万長者になれてたかもしれないのに、平均賃金だけってのはかわいそうです!
新入社員のように、入社して間もない場合には、事故前年度の給与を基礎収入として計算されてしまうと、不都合が生じます。
というのは、年功序列型の賃金制度を採用する会社が多いなかで、新入社員の給与は低く設定されていて、今後徐々に昇給していく可能性が高いからです。
したがって、30歳未満の労働者の場合には、事故前年度の収入ではなく、賃金センサスでの平均賃金を基礎収入とすることとされています。まだ就職していない学生などの場合も同じ扱いです。
一方、30歳を超える有職者の場合には、事故前年度の収入が基礎とされることに注意が必要とのことです。昇給の可能性がある場合には、その点を裁判などで具体的に主張して証明すれば、平均賃金を基礎収入と認めてもらえることがあります。
なお、逸失利益は、金額が大きくなり易いにもかかわらず、保険会社は相場を大きく下回る金額しか払おううとしないようです。弁護士に依頼すれば、逸失利益を相場水準まで大幅にアップさせることができます。
アトム法律事務所は、LINEで相談すれば相談料無料で手軽に相談できるので、一度相談してみるといいかもしれません。
(まとめ表)
児童・学生などの未就労者 |
賃金センサスの平均賃金 |
|
30歳未満の就労者 |
原則 |
事故前年度の給与収入 |
例外 |
前年度の給与収入が平均賃金以下の場合には、賃金センサスの平均賃金 | |
30歳以上の就労者 |
事故前年度の給与収入 |
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了