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交通事故で子供が通院|慰謝料と通院付添費、学習遅れの補償も全解説

子供が交通事故の被害者になってしまい、親御さんは、ご自身のケガ以上に辛い想いをしていませんか。

子供が事故の被害者になったケースは、弁護士による交渉が非常に重要です。なぜなら、保険会社の提示額は本来もらえるはずの相場よりも低額なことが多く、増額交渉をしようにも弁護士でないと聞き入れてもらえないからです。

また、万が一でも後遺症が残ってしまった場合を考えてみてください。お子さんの将来にわたる補償も、保険会社任せのままでは不十分です。お子さんの将来のために適切な補償を請求することは、大人にしかできません。

子供が通院した時の慰謝料相場は?

通院慰謝料がひとめでわかる一覧表

子供の通院慰謝料相場は、次の算定表で簡単に計算できます。
算定表は軽傷・重傷と2種類あり、原則重傷用を使用してください。
むちうちや打撲などの軽傷の場合は、軽傷用の算定表を使いましょう。

算定表の見方

  • 横軸は入院期間・縦軸は通院期間です
  • 1月は30日単位で計算します
    (例)通院が60日であれば「通院2月」です
  • 入院なしの場合は「入院0月」としてください
  • 入院期間・通院期間の箇所に記載されている数字が慰謝料の金額です
    (例)入院1月・通院4月であれば重傷時130万円、軽傷時95万円

入通院慰謝料の算定表(重傷)

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

入通院慰謝料の算定表(軽傷)

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

入院なし、通院45日、軽傷時の慰謝料

入院や通院の日数が、必ず30日単位とは限りません。端数が出た場合の慰謝料算定表の見方を説明します。

  1. 通院45日は、通院30日と通院15日にわけて考える
  2. 通院15日は通院2月目の慰謝料15日分に相当する
    通院2月目の慰謝料は、通院2月から通院1月の慰謝料を引き算する
    36万円(通院2月目)-19万円(通院1月目)=17万円
  3. 17万円を30日で割り算すると「通院2月目の日額」がわかる
    17万円÷30(日)=約5,666円
  4. 端数は「2ヶ月目の15日分」だから掛け算をして求める
    約5,666円×15(日)=約84,990円
  5. 通院1月分(19万円)+約84,990円=約274,990円

端数が出た場合は、「〇月分と端数日数」にわけて計算しましょう。

しかし、こういった端数分の計算は手間がかかります。そこで慰謝料を自動で計算してくれる「慰謝料計算機」を紹介しましょう。

慰謝料計算機|自動ツールで簡単に相場を調べる

「慰謝料計算機」は誰でも無料で使える自動計算ツールです。

個人情報の登録は不要で、すぐに相場がわかります。
相場とは、裁判で認められる可能性のある金額、弁護士に交渉を依頼した場合に目安となる金額のことです。

子供が打撲で1ヶ月通院した時の慰謝料計算

交通事故による打撲で1ヶ月通院した場合の慰謝料相場は、弁護士基準で19万円です。なお、入院期間がある場合には増額の可能性があります。

通院慰謝料の相場(1ヶ月通院)

相場加害者側の自賠責保険
19万円*1万7,200円~12万9,000円**

*実際の通院治療日数しだいで減額の場合あり
**事故発生日が2020年4月1日以降の場合

加害者側の自賠責保険会社からは、1万7,200円から12万9,000円程度の慰謝料が支払われます。慰謝料に幅があるのは、実際に通院した日数に応じて変動するためです。

弁護士基準の慰謝料相場は19万円ですが、通院日数が極端に少ない場合は要注意です。通院頻度が極端に低いと、相場通りに支払われない可能性があります。具体的には、1ヶ月の治療期間のうち、通院日数が10日を下回る場合は、減額のリスクがある状態です。

加害者側の任意保険会社から提案される金額も、自賠責保険の支払い水準とほとんど変わらないと予想されます。任意保険会社から「限界まで増額しました」と言われても、本来の相場(弁護士基準)には至りません。

子供がむちうちで3ヶ月通院した時の慰謝料計算

交通事故によるむちうちで3ヶ月通院したときの慰謝料相場は53万円です。入院している場合は、さらに増額される可能性があります。

通院慰謝料の相場(3ヶ月通院)

相場加害者側の自賠責保険
53万円*1万7,200円~38万7,000円**

*実際の通院治療日数しだいで減額の場合あり
**事故発生日が2020年4月1日以降の場合

加害者側の自賠責保険会社からは、1万7,200円~38万7,000円の範囲で提示を受けるでしょう。通院した日数に応じて金額は増減しますが、毎日通院しても金額が比例して増えることはありません。

一方で、通院頻度が低い場合には53万円を下回る金額しか認められない可能性があります。具体的には、治療期間3ヶ月(90日)のうち、治療日数が30日を下回っている場合は、減額される可能性に留意しておきましょう。

むちうちの後遺症が残ってしまった場合には、後遺障害慰謝料の請求も可能です。詳しくは『後遺障害慰謝料の相場一覧』にて、後遺障害12級または後遺障害14級の相場をご覧ください。

子供が骨折で6ヶ月通院した時の慰謝料計算

子供が骨折した場合の慰謝料相場をみてみましょう。骨折については、慰謝料算定表の「重傷用」を使います。入院なし、骨折で通院6ヶ月の慰謝料相場は、弁護士基準で116万円です。

通院慰謝料の相場(6ヶ月通院)

相場加害者側の自賠責保険
116万円*1万7,200円~77万4,000円**

*実際の通院治療日数しだいで減額の場合あり
**事故発生日が2020年4月1日以降の場合

加害者側の自賠責保険会社の提示額は、1万7,200円~77万4,000円の範囲でしょう。慰謝料は実際に通院した日数に応じて増減しますので、被害者の通院状況次第です。

弁護士基準の慰謝料相場は116万円です。加害者側の自賠責保険会社から支払われる金額と比べると、最低約1.5倍の金額となります。

ただし、極端に通院日数が少ない場合は注意が必要です。3日1回程度の通院頻度を目安として、医師の指示に従ってください。

骨折の場合は、骨そのものがくっついても、腕の曲げづらさや変形障害などの後遺症が残る可能性があります、後遺障害慰謝料の請求も可能です。詳しくは『後遺障害慰謝料の相場一覧』をご覧ください。

ここまでのまとめ

交通事故の通院慰謝料や入院慰謝料の相場は、慰謝料算定表でわかります。打撲、むちうちなどの軽傷時には軽傷の車両算定表を使い、それ以外の怪我については原則重傷を使いましょう。

交通事故慰謝料の鉄則は増額交渉にあり

保険会社が提示する慰謝料は低い

加害者側の保険会社に任せきりにすると、保険会社の基準で慰謝料が決められてしまいます。加害者側の保険会社とは、自賠責保険と任意保険の2社です。

自賠責保険は、自動車1台ごとに加入が義務付けられています。事故被害者への最低限の補償を行う一方で、支払限度額が設定されており、十分な金額とはいえません。被害者が負った損害に対して、自賠責保険の保険金では不十分なとき、不足分を任意の自動車保険(任意保険)が補てんします。

自動車保険と自賠責保険

保険会社が提示する金額は、それぞれ次のようなルールに基づいています。

  • 自賠責保険:法令に基づく
  • 任意保険:任意保険会社の社内ルールに基づく

保険会社の慰謝料算定基準は、裁判結果を反映するものではありません。だから、保険会社の基準は「本来の相場」とかけ離れているのです。

保険会社の提示する金額を、そのまま受け入れないようにしてください。

親も慰謝料をもらえる?

慰謝料は被害者本人の精神的苦痛を補償する

交通事故で通院した場合の入通院慰謝料は、原則、被害者本人の精神的苦痛をいやすために支払われます。そのため、子供が交通事故の被害者であれば、子供本人には慰謝料が支払われますが、親に支払われるわけではありません。

親への慰謝料は死亡事故か重い後遺障害が対象

例外的に、親に慰謝料が認められたケースも存在します。それは、子供の死亡事故死亡に近いほどの重大な後遺症が残った場合です。子供のケガが通院だけで済むような場合には、親への慰謝料が認められるかは不透明でしょう。

死亡事故の場合は「近親者への慰謝料」として請求可能で、子の慰謝料は親に限らず、配偶者、孫にも認められます。

死亡に近いほどの重大な後遺症とは、寝たきり、常に監督が必要で目が離せない状態(例:重篤な高次脳機能障害)などです。

また、妊婦が事故にあい、胎児を流産する悲しい事故もあります。
胎児の示談では、法律上子供とは見なされないので、胎児に対する慰謝料は発生しません。このケースでは、母親への慰謝料が増額が増額されたり、父親への慰謝料が認められます。

子供の通院に付き添った親への補償

子供が一人で通院できず、親が付き添って通院しなくてはならない場合、付き添い費用が認められます。通院付き添い費の相場は、弁護士基準で1日あたり3300円です。自賠責基準では2,100円(2020年3月31日までに発生した事故なら2,050円)となりますので、弁護士基準で算定してもらうように交渉しましょう。

あるいは、親が仕事を休んで付き添った場合は、親の休業損害と比べて高い方を請求可能です。

どこまで付き添いが認められるのか

そもそも通院の付き添いが必要なのかも判断されます。
まず考慮されるものは、被害者の年齢です。原則12歳以下の場合は、条件なく付き添いが必要と認められます。

次に、怪我の状況も判断材料のひとつです。
次のようなケースでは、13歳以上であっても通院付き添いが必要と判断される可能性があります。

  • 通院に他者の介助が必要なケース(例:骨折、足や腕の欠損など)
  • 高次脳機能障害の症状のために見守りが必要なケース

なお、入院付き添いに関しては、通院付き添い費よりも相場が高くなります。
弁護士基準で算定した場合、入院付き添い費の相場は6,500円です。

付き添い看護のための保育料

付き添い看護にあたって、複数の子供を養育している場合、他の子供の面倒を見ることができない親もいます。

これまでの裁判では、被害者の付き添い看護のために、被害者以外の子供を保育所に預ける費用が認められました。

保育料の約166万円を損害認定

交通事故の被害者(3歳女子)の付添看護のため、母親が乳幼児(2歳と0歳)の面倒を見ることができず、保育所に預けざるを得なくなった。一般的に保育園・幼稚園に入園させる満4歳になるまでの保育料約166万円を認めた。(山口地判平4.3.19)

ご家族のご事情やケガの状況によって、損害賠償請求できる場合があります。もしお困りでしたら、まずは弁護士にお問い合わせください。

ここまでのまとめ

子供が交通事故の被害者になった場合でも、死亡事故や重大な後遺障害が残らない限り、親に対する慰謝料請求は認められにくいです。子供に付き添いが必要であると認められた場合には、通院付き添い費又は休業損害を請求できます。

子供の学習遅れはどう補償してくれる?

家庭教師・塾の費用が認められる可能性あり

交通事故の被害にあい、学習機会が失われてしまった子への家庭教師や塾の費用が認められる可能性があります。

塾の費用|3分の1を損害認定

交通事故で約2ヶ月入院して中学校を欠席した中学3年生につき、通塾の必要性を認め、学習塾費用の3分の1である約10万円を認めた。(東京地判平30.9.14)

約272万円の損害認定

醜状障害・高次脳機能障害の小学生について、退院直後から4年6ヶ月間、家庭教師謝礼、特別に準備した教科書などの購入費あわせて約272万円を認めた。(大阪高判平19.4.26)

これまでの裁判例を紹介しました。ケガの規模や通院状況しだいでは認められない場合もありますので、より詳細な見通しは弁護士に確認してください。

子供に後遺症が残ったときの補償は?

後遺障害慰謝料の相場一覧

後遺障害が残った場合、通院慰謝料とは別に、後遺障害に対する慰謝料が請求できます。弁護士に交渉を依頼した場合、後遺障害慰謝料は後遺障害等級ごとに110万円~2,800万円が相場となります。

自賠責基準で支払われる後遺障害慰謝料よりも、弁護士基準の相場の方が2倍~3倍近く高額です。

等級 自賠責*弁護士
1級・要介護1,650
(1,600)
2,800
2級・要介護1,203
(1,163)
2,370
1級1,150
(1,100)
2,800
2級998
(958)
2,370
3級861
(829)
1,990
4級737
(712)
1,670
5級618
(599)
1,400
6級512
(498)
1,180
7級419
(409)
1,000
8級331
(324)
830
9級249
(245)
690
10級190
(187)
550
11級136
(135)
420
12級94
(93)
290
13級57
(57)
180
14級32
(32)
110

※慰謝料の単位:万円
※()内の金額は2020年3月31日以前に発生した事故に適用

子供が失った将来の収入も請求

後遺障害が残った場合には、逸失利益も請求しましょう。
被害者の収入は、後遺障害の残存に伴う労働能力の低下によって減ってしまいます。事故にあわなければ得ていたはずの金額と比べて下がってしまった分を、逸失利益として請求しましょう。

逸失利益とは何か

逸失利益の計算式は以下の通りです。

逸失利益の計算式

基礎収入× 労働能力喪失率× 労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

子供は将来しかるべき年齢になれば、働いて収入を得ていたと考えるのが自然です。そのため、事故当時に収入を得ていなくても逸失利益は請求できます。

しかし、実際に収入を得ていたわけではありませんので、子供の逸失利益算定は相手方とトラブルになりがちです。相手方から金額の提示を受けた時点で、早めに弁護士に相談してください。逸失利益の額を含めて、適切な内容の示談案であるかを調べてもらいましょう。

慰謝料請求の基本と原則

慰謝料獲得はどんどん後ろ倒しになる場合あり

交通事故の慰謝料は、示談金の一部です。加害者側の任意保険会社と示談交渉して最終的な示談金が確定します。任意保険会社からは示談がまとまらないと慰謝料(示談金)は支払われません。

示談交渉は、加害者・被害者双方の譲歩が欠かせません。
しかし、譲れない場合や納得いかないこともあるでしょう。意見の対立があるほど示談はまとまらず、慰謝料獲得はどんどん先になってしまいます。

被害者請求という選択肢

被害者請求とは

被害者が加害者側の自賠責保険会社に直に損害賠償を請求する方法です。

加害者が任意保険に加入しているなら、ほとんどの場合、任意保険会社の担当者相手に示談交渉をします。本来は自賠責保険会社から支払われる賠償金についても、任意保険会社を通して請求している流れになっているのです。

この流れをやめて、被害者自らで加害者の自賠責保険会社に請求すれば、任意保険会社との示談を待たずに賠償金を受けとることができます。被害者が負った損害に対して自賠責保険会社からの支払い分で足りない場合は、示談交渉を通して交渉していくしかありません。

慰謝料を請求するべき時期

慰謝料の請求時期は、被害者に生じた損害によって異なります。通院慰謝料については、通院が終了した時点で請求可能です

通院自体は終了していても後遺症が残っている場合には、後遺障害慰謝料も請求できます。しかし、後遺障害慰謝料に関しては、後遺障害認定結果に基づいて計算されますので、後遺障害認定後に算定・請求しましょう。

慰謝料獲得に向けた示談交渉のタイミング

示談交渉を始めるタイミングはとても重要です。被害者に生じた損害によって時期は異なりますが、どんなに早くても通院が終わってからです。

もし事故の相手方から事故現場や通院治療中に示談をもちかけられても、応じてはいけません。示談交渉は、すべての損害が算定できるタイミングになってから始めましょう。

示談開始のタイミング

  • ケガが完治した場合:通院治療が終わってから開始
  • 後遺症が残った場合:後遺障害認定の結果が出てから開始
    ※後遺障害認定内容に不服がある場合は示談してはいけません
  • 死亡事故の場合:葬儀が終わったら開始できますが、気持ちを少し落ち着けてからで問題ありません(例:四十九日の法要後)

保険会社の提示額は低い場合がほとんど

多くの示談交渉は、加害者側の保険会社から金額提示を受けて始まります。
大事なことは、保険会社の提示額はあくまで保険会社内のルールに基づいて計算されていることです。裁判を起こしたり、弁護士に示談交渉を依頼した場合の金額と比べて、保険会社のルールは相当に低い恐れがあります。

保険会社の提示額や、「これが限界です」という言葉をうのみにせず、弁護士に示談額のチェックを依頼してください。なお、最近は交通事故の被害者に向けて無料相談を受け付けている法律事務所が増えています。弁護士に増額の見込みを確認してから有料で正式に依頼する、というステップであれば、被害者も安心して利用できるでしょう。

ここまでのまとめ

慰謝料は、相手方の自賠責保険会社に直接請求する「被害者請求」によって、示談を結ぶ前でも受けとることができます。示談交渉はどんなに早くても通院治療が終わってから始めましょう。後遺症が残った場合には、後遺障害認定結果が出てから始めてください。また、提示された示談案は低額なことが多いので、示談を結んでしまう前に弁護士に内容の確認を依頼しましょう。

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まとめ

  • 通院慰謝料は「慰謝料算定表」で相場がわかります
  • 保険会社が提示する交通事故の慰謝料は低額です
  • 子供の通院に付き添った場合は日額3,300円が相場です
    仕事を休んだ場合は休業損害と比較して高い方が認められます
  • 後遺障害慰謝料の相場は後遺障害等級ごとに違います
  • 慰謝料を早く受けとりたいなら被害者請求がおすすめです

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