交通事故慰謝料の
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新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。
交通事故で負った怪我の治療もむなしく、後遺障害が残ってしまったとき、どういう場合に11級に認定してもらえるのか、慰謝料相場も含めて調査してみました。
11級の後遺障害は、眼・口・耳・脊柱・指・臓器の障害について認定してもらえるようです。具体的な障害の内容と認定基準は以下のとおりとのことです。
中でも最も事例が多いのが、脊柱の変形障害です。これは、脊柱(背骨)を構成する脊椎が、事故の衝撃により圧迫骨折や脱臼などした場合、X線等でその状況を確認できれば、脊柱の変形障害と認めてもらえるそうです。
11級の後遺障害については、労働能力の喪失率が20%として整理されているようですが、脊柱の変形障害の場合は、保険会社側から喪失率を争われることが多いようです。
というのは、脊椎の圧迫骨折などが確認できたとして、それが実際の仕事にどのように関係しているのか分かりづらいという点に原因があるみたいです。
<11級の後遺障害と認定基準>
内容 |
認定基準補足 |
|
眼 |
両眼の眼球に著しい調節機能障害または運動障害を残す | ●眼球の調節力が通常の場合の2分の1以下になった
●眼球の注視野の広さが2分の1以下になった |
両眼のまぶたに著しい運動障害を残す | ●開瞼時に瞳孔領を完全に覆う
●閉瞼時に角膜を完全に覆い得ない |
|
1眼のまぶたに著しい欠損を残す | 閉瞼時に角膜を完全に覆い得ない | |
口 |
10歯以上に対し歯科補綴を加えた | |
耳 |
両耳の聴力が1m以上の距離では小声を解することができない程度になった | ●両耳の聴力レベル60dB以上
●両耳の聴力レベル50dB以上かつ最高明瞭度が70%以下 |
1耳の聴力が40cm以上の距離では普通の話声を解することができない程度になった | 1耳の聴力レベルが80dB以上かつ他耳の聴力レベルが50dB以上 | |
脊柱 |
脊柱に変形を残す | ●脊椎圧迫骨折等を残していることがX線写真等により確認できる
●脊椎固定術が行われた ●3個以上の脊椎について椎弓切除術等の形成術を受けた |
手指 |
1手のひとさし指、なか指またはくすり指を失った | |
足指 |
1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃した | |
臓器 |
胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障がある |
11級の後遺障害の中でも、胸腹部臓器の機能障害については、臓器の種類ごとに詳細な基準が定められています。
具体的な認定基準は、以下の表にまとめたとおりなので、参考にしてみてください。いずれの障害も、労務遂行に相当程度の支障が生じる程度の障害だそうです。
交通事故の後遺障害というと、腕や足の骨折に伴う後遺症に目をとられがちですが、臓器の後遺障害も多く定められているので、事故とは関係ないと思いこんで見落とさないように注意が必要ですね。
<11級10号・胸腹部臓器の障害>
概要 |
胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの | |
認定基準 |
呼吸器 |
動脈血の酸素圧力が70Torrを越え、かつ動脈血の炭酸ガスの圧力が37~43Torrの限界値の範囲を逸脱する |
スパイロメーターの呼吸気量が55<%1秒量≦70または60<%肺活量≦80である | ||
呼吸機能の低下による呼吸困難があり、運動負荷試験の結果から明らかに呼吸機能に障害がある | ||
循環器 |
心機能の低下により、8METsを超える強度の身体活動が制限される(急激な身体活動に支障あり) | |
心臓に房室便または大動脈弁を置換した | ||
大動脈に偽腔開存型の解離を残す | ||
胃 |
胃の全部または一部を失い、消化吸収障害、ダンピング症候群、逆流性食道炎のいずれか一つがある | |
小腸・大腸 | 小腸を大量に切除し、残存する空腸及び回腸の長さが100cmを超え300cm未満となり消化吸収障害がある | |
結腸のすべてを切除するなど大腸のほとんどを切除 | ||
皮膚瘻から少量ではあるが明らかに腸内容が漏出する | ||
小腸または大腸の狭さくを残す | ||
排便の神経損傷があり、排便回数が週2回以下であり、恒常的に硬便である | ||
常時おむつの装着は不要だが明らかに便失禁がある | ||
肝臓 |
慢性肝炎 | |
すい臓 |
外分泌機能と内分泌機能のいずれかに障害あり | |
腹壁瘢痕ヘルニア |
重激な業務に従事した場合等腹圧が強くかかるときにヘルニア内容の脱出・膨隆がある | |
泌尿器 |
●腎臓を一つ失い、GFR71~90ml/分になった
●腎臓を失っていないがGFR51~70ml/分になった ●外尿道口形成術を行った ●排尿障害により残尿が50ml以上100ml未満である ●尿道狭さくのため、糸状ブジーを必要とする ●尿失禁のため、常時パッド等を装着は不要だが、下着が少し濡れる ●ひん尿を残す |
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生殖器 |
狭骨盤または比較的狭骨盤(真結合線が10.5cm未満または入口部横径が11.5cm未満) |
11級の後遺障害を認定してもらえると、それに対応する慰謝料を保険会社に請求することができます。
自賠責保険という強制加入保険から支給される慰謝料水準を自賠責基準といい、11級の慰謝料は135万円と決められています。
被害者やその家族が、自力で保険会社と交渉している際に保険会社から提示される慰謝料水準を任意保険基準といって、150万円程度が提示されることが一般的です。
一方、被害者が弁護士に保険会社との交渉や裁判を依頼した場合には、前記2つの基準よりも慰謝料が大幅に増額されて、慰謝料だけで420万円を回収できることが多いそうです。
被害者の自動車保険に弁護士費用特約がついていれば、弁護士費用を保険会社に負担してもらえることが多いので、アトム法律事務所にLINEで気軽に無料相談してみるといいですね。
これまでにアトム法律事務所が扱った事案における11級の解決実績については「11級の解決実績一覧」のページでご確認いただけます。
(まとめ表)
11級の後遺障害慰謝料 |
|
自賠責基準 |
135万円 |
任意保険基準 |
150万円 |
弁護士基準 |
420万円 |
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了