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更新日:
認容額 | 1億9402万204円 |
年齢 | 22歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 大学生(事故当時) |
傷病名 | 右急性硬膜下血腫、頭蓋骨骨折、脳挫傷等 |
後遺障害等級 | 1級 |
判決日 | 平成19年5月30日 |
裁判所 | 東京地方裁判所 |
平成11年12月30日午後10時20分ころ、東京都世田谷区野沢三丁目五番先の路上において、被害者は、青信号に従い自転車に乗って横断歩道を横断していたところ、信号表示に従って進行すべき注意義務があるのにこれを怠り、対面信号が赤色を表示しているのを看過した加害者の大型貨物自動車に衝突された。
被害者は、本件事故の結果、右急性硬膜下血腫、頭蓋骨骨折、脳挫傷等の傷害を負った。被害者は、傷害を治療するため、約2年5ヶ月もの長期にわたり入院し、治療を受けた。しかし、被害者には、事故から、約1年後に症状が固定したところ、遷延性意識障害、四肢麻痺等の後遺障害が残った。
被害者には、遷延性意識障害、四肢麻痺等の後遺障害が残った。
被害者は、事故による後遺障害の結果、常時介護を必要とし、車いすでの生活を余儀なくされた。また、被害者は、症状固定後も、頭部受傷の影響で硬膜外水腫、皮下膿瘍、硬膜外膿瘍などが発症し、その治療のための手術を余儀なくされ、けいれん発作の心配が絶えず、けいれん止めの投薬は現在も欠かすことができない。
このような極めて重篤な意識障害を伴う障害を負った者には、医療機関の指導によるリハビリテーションが不可欠であり、症状固定後であっても、症状の悪化を防ぎ、在宅介護を可能にする程度にまで症状を改善するための治療あるいはリハビリテーションが必要である。
被害者が青信号に従って自転車で横断歩道を横断中に、加害者の大型貨物自動車に衝突された事故について、被害者が、加害者及び加害者の会社に対し、損害賠償を求めて提訴した。加害者らの責任原因については争いがなく、被害者の損害額の算定に際し、交通事故による被害者の将来の逸失利益を現在価額に換算するために控除すべき中間利息は民法所定の年5分の割合によるべきであることに照らし、将来介護費用等将来の費用を現在価額に換算するために控除すべき中間利息についても同様に考えるべきであるとして将来介護費用を算出し、家屋改造費、自動車購入費、エレベータの保守点検費用、車いす購入費等について、本件事故と相当因果関係のある費用を算出し、請求を一部認容した。
治療関係費 | 2165万163円 |
入院付添費 | 201万5000円 |
入院雑費 | 35万8972円 |
将来介護費 | 9137万6631円 |
逸失利益 | 7972万3948円 |
慰謝料 | 3306万 円 |
看護交通費 | 55万8000円 |
家屋改造費 | 600万円 |
エレベーターの取替費用 | 137万9243円 |
エレベーターの保守点検費用 | 83万7026円 |
自動車購入費 | 363万2431円 |
車いす購入費 | 235万6201円 |
学費(事故のため大学を休学した) | 23万1000円 |
損害のてん補 | -7075万8411円 |
被害者の父親固有の慰謝料 | 330万円 |
被害者の母親固有の慰謝料 | 330万円 |
弁護士費用 | 1500万円 |
※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了